城メグリスト

萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

●詳しいプロフィールはこちら

城メグリストのサイト

城メグリスト

●お仕事実績はこちら

アーカイブ


関ヶ原古戦場シンポジウムの視察で

3月9日(日)開催の「関ヶ原古戦場シンポジウム」に、講演とパネルトークで登壇いたします。

 

 

その視察を兼ねて、松尾山城と玉城をご案内いただきました。

 

   

久しぶりの松尾山城、やはりすばらしかった!
美しいー!
玉城にもようやく行けました。
うん、これは近隣の城もまわりたくなりますね。

 

いずれの城も、立地を実感できる景色がすばらしい!
街道を見通せ、国境が感じられる。
城から見えるものって歴史を考える上でとても大事で、
かつ、城歩きを楽しくしてくれるものだと思います。
関ヶ原の大きなポテンシャルと感じました。

シンポでは、そんな思うところをお伝えできれば。
パネルトークは、フリーアナウンサーで恵那観光大使の西村知穂さんをMCに、
歴史タレントで関ケ原観光大使の小栗さくらさんと3人で。
少し門外漢という気もしてますが、楽しみです。

これまで何十回通りすぎたであろう、関ヶ原。
ご縁がなかったのでとてもうれしい。

お近くの方、ぜひお越しください。
申込受付中、先着400名様、無料です。

 

台湾の城と砲台

台湾に行ってきました。

最終日は、淡水という港町。
時間をもらって、単独で紅毛城と滬尾炮台へ。
(誰も付き合ってくれなかった笑)

 

 

滬尾炮台がなかなかおもしろかった!

 

             

 

清仏戦争後の1886年築造、土塁で囲まれた方形の砲台で、7mくらいの内壁の間をまるで堀のようにしてる。
急坂のトンネルを用いた砲座とか、弾薬格納スペースとか、日本にはたぶんない感じのものも。
フランスは西側の海岸から上陸して地上戦を展開したようで、南側の河口と合わせて西側にも砲台を設置。
合計5つの砲台を連携させていたみたいです。
時間がなくて行けなかったんだけど、2本の防御壁みたいなものを構築していたらしい
(日本の城における総構的なやつ)。

 

 

   

世界史はさっぱりわからんのですけど、台湾には諸国に支配された複雑な歴史が刻まれてるんですね。
紅毛城のレンガの積み方も、オランダ式、イギリス式、日本式と混在していたり。
でも、言葉とか漢字の使い方とか文化とか、今に根付くものの多くはやはり中国系なのだなあ、と思いました。

 

 

 

地名や大型店舗名に「城」を使いがちなのが気になって。
訊ねてみると、それも中国の城を含む地域の在り方を連想させるものでした。
囲まれた支配区域、みたいなニュアンスが漢字そのものにあるようです。

西表島を訪れたときに瓦とか古建築の装飾が台湾と似てる気がしたんですけど、今回はあんまり感じなかったなあ。
先住民は共通らしいので、そこに何かあるかもしれません。

 

江戸城の外濠&豊島屋対談 ツアー

毎日新聞旅行さんで、
江戸城の外濠ツアー&老舗酒舗・豊島屋酒造の吉村俊之社長との対談があります。

慶長元(1596)年に神田・鎌倉河岸で、一杯飲み屋として創業した豊島屋さん。
本ツアーのおみやげは、期間限定醸造「白酒」は、江戸後期にメガヒットした逸品。
天保七年(1836)の『江戸名所図会』にも、白酒を求めて豊島屋に殺到する描かれています。

豊島屋酒店さんのスタンディングバーがKANDA SQUAREにあって、
おつまみもおいしくてとてもオススメなのですが、
この日はお店が休みにつき、特製おつまみセットを用意してもらいました。

前半のツアーでは、清水門脇の千代田会館から90分ほどご案内します。

ぜひお越しください。

 

「歴史手習塾」と、世界遺産とか国宝とか

 

3月17日(日)に、彦根で講演があります。
彦根城内にある滋賀県立彦根東高校新聞部の報告、
新聞部のみなさんとお話しできるのもとても楽しみです☺︎
お近くの方、ぜひお越しいただきたいです。


世界文化遺産を目指す彦根城、今年10月に事前評価の結果が出ます。
また私自身は、4月には滋賀県主催のシンポジウムにも登壇予定、3月には天守国宝化を推進している丸岡城についての講演もあります。

今回は「民間だからできる講座を」というオファーに突き動かされるものがありお受けした次第で、お声がけくださった方の思いと熱意に賛同していてまったく迷いはなく。
ただ、「世界遺産」「国宝」というキーワードが入るとなかなか関わるのが難しく(木造復元もね)、登壇するだけで誤解されたり批判を受けることも。。
…ので、スタンスを記しておきます。
中途半端に余計なことは言わないほうがよいのかな、ここに書くのはどうなのかなという迷いもありつつ。。

以下、長いです。

⁡*

私は「世界遺産」や「国宝」は称号に過ぎないと思っています。
だから「世界遺産目指しましょう!ウェーイ!」みたいなことは講演では言わないです。
もちろん称号を得るのはすごいことだし素晴らしいことで、そこで奔走している方々を否定する気も毛頭ないです。
ただ、大切なのは“称号を得ること”ではなく、“称号を得るだけの価値があることを知ること”だと思うのです。
前者に固執・翻弄されている団体や市民の方、実際にいるんです。少なからず。
そして、後者がしっかりできているかどうかで、その先の道筋が天と地ほど変わります。
私はそれを、細々とでも伝えたい。

世界遺産を目指すことは悪いことではないけれど、市民いや国民ひとりひとりが当事者意識を持てるか、どう関わり、捉え、考えていけるか。
ひとりでも多くの人が地域の宝に敬意を払えることができれば、少しずついい方向に光は射していく。
その結果がどうであれ、その道のりこそが今は大事なのだと思っています。

もちろん、いろいろな意見や考え方、事情や立場があって、私が正しいわけじゃない。
違って当然、どれも尊重すべきこと。
むしろ、一極化せず、賛否含めて多角的・多面的な議論は不可欠だと思う。
熱くなったり、わざわざ議論の場に足を運ぶのは、少なからずそれぞれが思いがあるからだと思うんですよね。
だからこそ、議論の手段は慎重に選びながら、方向を見失わずに耳を傾け話し合いましょう。と思います。

私に影響力があるわけでもないし爪痕残したいわけでもないですけど、そんなことは問題ではなく。
関わっている以上は私自身にとって譲れない大切なことなので、ちゃんと向き合っていきたいと思っています。
自分の考えや発言を振り返る柔軟性は持ちたいし、その上で伝えられる人になりたいので。


どんな大事件も歴史の渦中でいずれ薄れていってしまうように、影響力のない意見や小さな出来事なんて消えてなくなってしまうんだろうけれども。
こういう人が過去にもいて、数人くらいは賛同する人がいて、そうやって歴史は重ねられてきたのだし、無駄なことはないと信じたい。

⁡*

4月は京都女子大学教授の母利美和先生、5月は淡海歴史文化研究所所長の太田浩司先生がご講演なさいます。
ぜひ併せて聴講いただければ。
私も別件でお目にかかれそうなのでお話を伺いたいと思っています。

北海道から沖縄へ

新千歳から関空に飛んで大阪1泊、そこから那覇へ。沖縄3日目です。

サッポロクラシックをオリオンビールに持ち替えてがんばってます。
寒くても暑くても、常にビールはおいシーサー。

⁡城の発展はすなわち兵器の進展でもあり、楽しそうに話すことではない一面があるよなあ、と
ときどき思うのだけど、その負の末路がこれか、と沖縄に来るたび思う。
グスクもいいけど、近代史も学び伝えないとね。⁡

 


首里城はだいぶ元気になってました。
いろいろ思うあれこれは、いずれ記事で。

 

 

東京はかなり寒いとか。
南国の青い海、波音付きでどうぞー。

 

ウポポイへ

今日も北海道。

今しがた目の前をよぎったブラウンの小動物に
「ルールルルル」と黒板五郎風に呼びかけたところ、
ただの猫だったのが今日のダイジェストです。

「ゴールデンカムイ」と「水曜どうでしょう」の聖地も行け。
オタ活、推し活、スシ活、バー活となかなか充実できました。


今日は念願の、ウポポイ(民族共生象徴空間)と国立アイヌ民族博物館へ。

チャシについての展示は皆無ですけど、
アイヌの歴史と文化を知れとても楽しかったです。

コタンのチセ(家屋)は「神窓」を最優先して向きを定め、
その向きは、白老では東だけれど、川の上流だったり信仰の山だったりと地域によって異なる。
コタンは一定数を超えると分散していくため、
ある程度の地域性は追えるものの実際にはかなり混在し、そのため説も多い。
…そんな話が興味深かったです。
あと、いろんなカムイがいることも。

中世における本島(といっても地域差あるが)の地域支配のあり方と比較して考えていくとおもしろいなあ、と。
今は否定されているみたいだけど、やっぱり縄文っぽいよね。

万物の調和を目指す施設なだけあって、
心ざわつく日々の中、ちょっと心おだやかに。
つまりは愛とはリスペクトなんじゃなかろうか。…などと思いつつ。
特急すずらんの車掌さんのすばらしい観光アナウンスに感激しつつ、
車中では昨日札幌の書店で購入したアイヌの本を読んだりと、ちょっと旅行気分も味わえました。

夜はジンギスカンをご馳走に。
今宵のみなさん、ありがとうございましたー!

 

続・昨日のポスト。
デコピン見られました!かわいいー。

 

1月30日は札幌

ありがたいことにすっかり毎年恒例、1月30日は札幌でお城トークの日。
寒い中足を運んでいただき、それだけでうれしい。
いつもありがとうございますー!

地域ごとに、お客様の反応や興味は異なり。
そのひとつひとつ、ご感想やご質問の一言一言が、
私にとっては執筆につながる大切な気づきにもなります。
先方との打ち合わせも滞りなく、ただただよき方向に。精進あるのみ。


大通りの雪まつりには大谷翔平が降臨!
「これから隣にデコピンつくるんだよ。オレがつくるんじゃないけどね!わはは!」
…と、現場の陽気なおじさんが教えてくれました。

デコピン見たかったよ…
毎年、絶妙に製作中なんだよね。笑
でも、つくってるとこ見るの楽しい!

 

江戸城と常盤橋

“ブラタモリで江戸城&城下町を案内してる人”でおなじみ(←どんな通り名!笑)、
江戸都市史研究家で元千代田区教委、かつて江戸城を掘りまくった後藤宏樹さんにお会いしてきました。

昨年末に江戸城の講演会に来てくださって。
久しぶりにお会いできたのです。
後藤さんに現場で解説してもらえ、サシでゆっくりお話しできるとはー!
この感動をタモさんに伝えたい。(伝えられても困ると思うが)

今日は、常盤橋の調査・整備を中心に。
江戸から明治へ、関東大震災後の復興、太平洋戦争を経て現代へ。
常磐橋は時代ごとの変化が刻まれた、東京の近代遺産でもあるのだなあ、と。
そして、その時代を生きた人の価値観、葛藤や苦難を示す物的証拠でもある。
それが当たり前のように、かつ膨大に存在するのが、江戸・東京のすばらしさだなと思います。

もちろん、常磐橋を知ることで江戸城と江戸城下町も立体的に見えるようになりますよ。

江戸あれこれトークできて、勉強になったし刺激たくさんいただきました。
後藤さんとコラボできるよう企画も進めよー。

後藤さん、今春に江戸城の御著者を出版するそうで。
楽しみ楽しみ楽しみー。⁡

 

中井均先生とトークショー

中井均先生と、滋賀県米原市でのトークショーがあります。
申込み、始まりましたので、お近くの方はぜひぜひお越しください!

先生を前に講演せねばならない緊張感はありつつも、
コーディネーターは高橋順之さん(米原の城を掘りまくった人)だし楽しみです。
でも順之さん、私の中では泥酔状態がデフォルトだから
たまに素面で話しかけられると緊張するんだよね。笑

 

ステキなイラスト!

先日の岡豊城ウォーキング&トークショーに、岡山から(!)来てくださったご夫婦の作品。
(感想は奥様、イラストは旦那様)

岡豊城のすばらしさ、あの日の感動が蘇るクオリティ!
そして、中井均先生とともに私も描いてくれてうれしい!
盛ってくれすぎて似てなさすぎるところも含めうれしい!

しかし、グラフィックの威力ってすごいなあ。
言葉を生業にしている者としては、ちょっと心ざわめいちゃいます。

南国市さん、発掘調査がんばってます。
今後も岡豊城に注目していきましょうー。