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犬山城(愛知)

最新登城日:2007年10月30日

国宝4城に数えられる犬山城。

犬山城の天守は、1537年築。現存天守12城の中でも最古です。
(最近では1601年説が有力らしい。となると最古は丸岡城ですね)
見どころは、天守最上階から見る360℃のパノラマでしょうか。
木曽川の水面にキラキラ輝く夕陽はとってもきれい。
川の流れと同じスピードで時がゆったりと流れて、頭の中がからっぽになります。

ちっちゃくてかわいい天守です。が、目の前に立つと、なかなか堂々としてます。
昔ながらのシンプルな独立型天守(付属の建物を持たない)、一匹狼のような孤独を潜めた威圧感があります。




愛知県と岐阜県の境にあるため、国盗り合戦の場となってきた犬山城。
現在はそんな緊迫した空気をまったく観じさせず、
小高い丘の上にちょこんと座って、木曽川のゆるやかな流れを幸せそうに見下ろしています。
駅を降りた瞬間から、なんだかほんわかした気持ちになる、ノスタルジーあふれる街です。地名もかわいいし。




天然の水堀なのだそう。この石垣は現存なのでしょうか?コロコロしてます。




歴史の舞台としては、1584年の小牧・長久手の戦いの際
羽柴秀吉が陣を率いて入城、小牧山城に陣をとる徳川家康と戦ったことで知られます。





内部は一変、ワイルドに。さすが戦国!と思わせる武骨な造りに大コーフンです。
なんといっても現存ですから、すべてに見応えがあります。
外観も、ゴツくもなく華奢でもなく、いいバランスですね。

 


見どころとしては石垣でしょうか。
石垣の積み方は築城した年代に大きく反映されるもの。
石を削ったりせずにそのまま積み上げる、犬山城の野面積み(のづらづみ)は、技術的には築城初期の技法。
古城にくると、このゴツゴツと男らしい石垣を見ることができます。
自然石をただ積み上げただけといって侮るなかれ。
内部は緻密なほどにかみ合っていて、水はけもよく、かなり頑丈です。

 


観光客向けの柵がないのはうれしいですね。
かつての城主たちも、こうして流れる雲を見たり、癒されたりしていたのでしょうか。
今も昔も夕陽はこんなふうにきれいだったのかな。ずっと変わらないでほしい光景です。

 


時間がなくて、天守まわりだけのスピード登城だったのが残念。
ちょっと歩くと遺構が見つけられるようですね。空が広くて、城下町の雰囲気もいい感じ。また行きたいな。


 


夜は<犬山祭>を見てきました。犬山城下で春に催される370年も続く歴史ある祭だそうで、その秋バージョン。
見たかったのは、夜の"山車揃え"という催し。
たくさんの提灯がついた山車が城下町を練り歩きます。(犬山では"だし"ではなく"やま"と読む)

城下町通りへ右折する角、山車を勢いよく回転させるところが、最大の見せ場。
掛け声とともに、豪快に90度方向転換させます。
提灯が一斉に揺れて、とってもキレイ!
揺れた勢いで提灯に火が燃えうつったりして、「燃えてる!燃えてる!」と大騒ぎ。
なかなかの盛り上がりでした。