松江城-2(島根)
最新登城日:2010年6月22日
〜松江城-1の続き〜
天守閣を堪能したあとは、裏手に廻って松江城の裏側を楽しみます。
角度によってガラリと雰囲気が変わります。
正面向かって左サイドから見た姿など、まったく別のお城のよう。
屋根のカーブ、石垣、鬼瓦、石落とし。背中も雄々しいです。
通常の敵の進路でいうと逆方向に当たる、鉄砲櫓跡も、頑丈。逆サイドもしっかり守ってます。
石段を歩いて、水ノ手門方面へ。石垣と緑と太陽のキラキラのコントラストが大好きです。
ここにも、石の記号がいっぱい!
水の手門の石段は、下から見ると整然としているけれど、
歩幅と段差が微妙にバラバラで、馬や人の足がひっかかって転びやすくなっています。
歩くだけでも、ふらふらするから不思議。
実際に駆け上がってみたところ、案の定コケそうになりました(笑)。何事も体験学習です。
昔、馬を洗ったということから名前の付いた馬洗池(写真/左)。
ギリギリ井戸(写真/右)の由来は、
崩れる石垣の中から人間の頭骨と槍が発見され、祈祷して霊を鎮めて完成させたが、
その時に深く掘ったところが頭の頂部(つむじ、ぎりぎり)に似ていた、という言い伝えから。
「ギリギリって〜!」と笑っちゃいましたが、意外とちゃんとした理由でした(笑)
多羅葉、という葉。
石などで傷や痕をつけると、数分後には黒く浮かび上がってきます。
しかも、時間が経っても消えない。伝言やラブレターに使われたのだそうですよ。
これがハガキ(=葉書き)の語源って、知ってました?
内堀沿いに歩きます。
まるで森のよう。羽子板についている黒い部分。木の実の中から出てきた!
搦手虎口跡。大手門と真逆の位置。広く深い立派な内堀も、松江城の強固な防衛施設のひとつ。
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松江城付近には神社が多い。
神社のことはあまりわからないですが、出雲大社も近いし、この地域ならではなの信仰心や歴史があるようです。
藩政(江戸)時代からあるのは、城山稲荷神社(写真/左、中)だけ。
松江にゆかりの文豪・小泉八雲が好んで訪れたという狐の石像がたくさん並んでます。
護国神社(写真/右)は伊勢神宮と同じ神明造り(古代建築初期の素朴な様式)なのだそうです。
日本の道100選の塩見縄手(しおみなわて)も、松江の名所。
縄手とは、縄のように一本に伸びた道のこと。
内堀沿いにはうねった老松が立ち、武家屋敷が並び、城下町の趣が今も残っています。
小泉八雲記念館(写真/左)、武家屋敷(写真/右)。
日本を愛し、日本人とは違う視点と感性で日本を愛した小泉八雲の世界に陶酔。
手入れが行き届いたお庭もとてもすばらしい!
7代藩主、松平不味公によって建てられた茶室、明々庵(めいめいあん、写真/左)。
江戸後期の茶人としても名を馳せた、粋な藩主、不味公。
松江が和菓子で有名なのは、不味公が茶の湯文化を浸透させたからなのだそうです。
そして、ここはなにげに松江城の絶景スポットです!!
裏手を少し歩くと、昔の石垣が残る一般民家も(写真/右)!探検しがいがあります。
松江は城下町も含めて城全体を楽しめるのが素敵。
城山稲荷神社、塩見縄手、小泉八雲記念館、武家屋敷、明々庵についてはblogで詳しく書いてます→★
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松江といえば、出雲そば。
たっくさんお店がありますが、武家屋敷隣の八雲庵さんで。
出雲そばといえば3枚重ねの割子そばですけれど、
こちらのお店は鴨なんばんがおいしいというので、鴨南蛮と出雲そば1枚のセットをいただきました。
素朴で力強いかんじですね。おいしいです。
そうそう、出雲そばって、そもそもは信州そばが発祥なのですよ。
松江藩主は堀尾氏が3代で跡継ぎがなく断絶し、その後の京極氏も断絶。
その後に藩主としてやってきたのが、信濃松本藩主だった松平直政公。
直政公が松本からそば職人を連れてきたのが所以、と伝えられています。
意外なところでつながっているもの。
食べもののルーツを探っていくのも、けっこうおもしろい。
松江はグルメも充実してますね。
宍道湖でとれるしじみのお味噌汁(飲んべえにうれしい)、ぼてぼて茶のお茶屋さん、ケルンの小径(写真/左)。
そして、松江といえば和菓子!
松江は京都・金沢とならぶ日本三大菓子処で、お茶の消費量は全国平均の5倍、和菓子の購買量は1.5倍なのだそう。
和菓子目的で旅行が組めるくらい、お店も多くおいしいです。
月ヶ瀬のおだんご(写真/中)と、ホテルのお茶請け、ひょっとこまんじゅう。松江城ビールもチラッと。
生和菓子もとってもおいしいんですけどねー。賞味期限が短いのがお土産には難点。
こちらは、ぶぶだんご。3色並んでいるのがかわいい。
出雲大社には行けなかったけど、縁結びの水を飲んだからたぶんいいご縁があるはず。
オススメしたいのが、堀川めぐり遊覧船。これは乗ってよかった!
内堀から見上げる石垣や城下町は想像以上に別世界で、とっても新鮮でした。
それと、船頭さんのお話がおもしろいし、異常に城に詳しい!
さすが、城を毎日見ながら仕事しているだけありますね。
亀さんの甲羅干しも見れます。ほのぼの。
高さのない橋の下は屋根をたたんでくぐります。
ノーマルな状態(写真/左)。天井が迫ってくると船内はこんな感じ(写真/右)。
「伏せてください」って言われるのですが、その度にみんなが仰向けになるのがなんかヘン。
腹筋をぷるぷるさせながら、わずかな隙間から景色を覗き見しました。
松江城は観光地として栄えているので、資料も充実していてコーフンしました。
宍道湖の夕陽は、日本夕陽百選にも選定されている「水の都松江」の象徴。
写真左のようなうっとりビューを見ることができます(写真は松江観光協会HPより流用)。
日中の快晴に期待値はマックス、絶景ポイントである宍道湖畔の島根県立美術館へ。
あんなに晴れていたのに、どんより・・・。せめて美術館だけでも、と思ったら休館日。
夜はちょっぴり淋しい思いをしました。
恒例のマンホールチェック。松江城ではなく武家屋敷でした〜。