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萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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織豊期城郭研究会/佐和山城見学会

織豊期城郭研究会の佐和山城見学会に行ってきました。

彦根市教育委員会文化財課の方の解説付きで、
最新の調査状況も織り交ぜつつ、専門的な考察のもと佐和山城をディープに散策。

マニアックすぎるので見学の詳細は書きませんが、いや~、楽しかった!!
専門家の話は勉強になるし、おもしろい!
そして、そこに集まる城好きは、ドン引くほどマニアックです。
これまで常識とされていた説が、日々微動していくのが城郭研究。
地道な発掘調査によって、数百年のミステリーが紐解かれていくのが魅力です。
このあたりは、ちょっと考古学的なジャンルになりますが。

私の方向性は、今のところ城郭研究にどっぷり浸かるほうではないのですが、
個人的には、浅くても広く勉強したいと思っている今日この頃なのです。
のんびり掘り下げたいジャンルではあります。極めるなら、近江の城だな。

  

貴重な3ショット!この写真の価値が分かるあなたは、サワヤマニストです。

 

   

織豊期、織豊時代というのは、安土桃山時代のこと。
織田信長と豊臣秀吉が全国的に政権を握っていた時代のことで、織豊政権ともいいます。
2人の頭文字を取って、そう呼ばれます。

こういうセミナーに行くと、中世史を勉強されている方や、中世城郭に魅せられた方が圧倒的に多いですが、
私は中世城郭から近世城郭へ移り変わるこの時代の不安定さが好きですね。
ざっくり中世城郭と近世城郭を分けたとして、探し出した城の片鱗から、改革前後の特長を見る、というか。
なので、遺構から織豊時代を考察する、という話はかなり興味深いものがありました。

佐和山城は、関が原合戦に敗北したときの石田三成の居城。
それもあってなかなか人気の山城なんですが、秀吉お抱えの大大名とは思えないほど、実に質素。
城は城主の思想や性格も反映されるもので、こんな山でも、歩けばそのあたりがわかるわけなのです。
どのへんでわかるのかは、ひと言では説明ができませんが、
「これで十分。余計なところに金をかけなくていい」という、三成の理念が伝わってきます。
これはもう、他人の家に行ったときにこだわりポイントがわかるのと一緒。
収集した瓦も、素材から焼きから、かなり質の低いものなのだそうです。

関が原合戦後、佐和山城に家康の兵が乗り込んだとき、
三成ほどの武将の居城でありながら、財宝が一切なく驚愕した、という話は有名ですが、
贅沢や権力誇示には興味のない人だったことがよくわかります。
一般的には堅物というイメージが強いけれど、治世にも長けた、人格者だったようですね。

真面目で堅実で、実直という言葉がぴったりの、頭脳派の政治家。
ある意味、おもしろみに欠ける男というか・・・。
まあ、革命家ではないし、世渡りは下手でしょう(笑)

私が城を極めるなら、近畿にいないとダメだなあ。
とくに石垣が好きとなると、近畿は必然、魅力的すぎる。
数年ぶりに、近畿お城留学(つまりはただの移住)を本気で考えた日でした(笑)

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