弘前2015冬④〜りんご工場・りんごランチ・藍染めなど〜
シードル工房の後は、りんご選果場を見学。
りんご部りんご課りんご係長、にお会いしました(笑)!
朝来市竹田城課よりすごい。
当たり前だけど、りんご課長、りんご部長もいるそうです。
「りんごに頼って生きてます」って言ってた(爆)
ただのりんご工場と侮っていたら度肝を抜かれました。
人の手と機械とを駆使してりんごの品質を何重にもチェックしているわけですが、
品質管理のシステムがスゴい。
驚いたのが、このセンサー。
りんごはひとつひとつ受け皿のようなものに乗せられて工場内のレーンを進んでいくわけですが、
よく見るとこの受け皿にはバーコードがついていて、いわばりんごの成績表になっています。
センサーで瞬時に色や形や糖度などを判別し、
50段階くらいに成績をつけて個人情報ならぬ個りんご情報としてバーコード管理しているそう!
色は人が判別してもよさそうなものですが、
人の識別は判断基準が異なり正確性が低下するためNG、だそう。
つまり、人間の目はあてにならない、というわけですね…恐るべし。
こうした徹底管理のもとに、
弘前のりんごは全国トップバリューを維持しているのだなあと関心。
なんとなく、良質なものが量産されていると
緻密さとはかけ離れていく気がしますが(←失礼)、
ダメなんだ、それじゃ。
生産者さんの意識が高まるような取り組みもされている、とほほう聞き入りました。
カッコいいぞ、りんご係長。改めて取材したいな。
なんとか貯蔵庫。
ああ、メモらなかったので忘れてしまいましたが、
空気中の酸素濃度は18%で(20%前後が普通じゃなかったかな?)、
この中はたしか2%くらいにしてあると言っていました。
夏〜秋に収穫したりんごを酸素濃度の低い場所で貯蔵して仮死状態にすることで、
半年後も高品質なりんごを供給できる、というシステムなんだそうです。
りんごの冬眠といった感じでしょうか。へえ〜。
で、酸素濃度2%の空間に誤って入ってしまうと命を落とすため厳重注意、というわけです。
なのでここには入りませんでしたが、冷蔵保管庫には入れていただきました。
室温0度、というと一瞬で冷えそうで足を踏み入れるのに気合いが入りますが、
なにせこの日の気温より高いためとくに寒さは感じず、むしろホッとする空間でした(笑)
りんごのあま〜い、熟な香りが充満していました。
りんご係長からおいしいりんごの見分け方も聞き、
おみやげには、りんご係長が目利きしたおいしそうなりんごもいただいて満足!
今日も、水路みたいな雪を落とすところ(なんていう名称なんだろ?)が大活躍。
ランチは、地元の食材と弘前りんごを使ったフレンチのコース。
・紅玉りんごの冷製クリームスープエスプーマ仕立て
・白神の真鯛・陸奥湾帆立・モッツァレラチーズのミルフィーユ仕立て
・青森産牛ほほ肉とりんごのカダイフ包み焼き赤ワインソース
・りんごとチーズのシブースト 紅茶のパルフェ添え
・パン
・エスプレッソ
弘前城西側・北側の外堀。今日も真っ白で美しい!
川崎染工場さん。津軽天然藍染体験(ハンカチ)をさせていただきました。
たのしかったー。
木灰建発酵、という方式だそうです。
この場所は紺屋町という地名なんですが、弘前城の北東の外堀に面する立地。
よって染めものは藩政時代にそれなりに重要視された産業だったのではないかなあ、と思うわけですが、
聞けば4代津軽信政が元禄期に紺屋町をつくり、100軒ほどの紺屋が建ち並んでいたんだとか。
津軽藩はわりと文化への意識が高い印象があるのですが、
染めものも機織りなどとともに京都から技術者を招いて振興したようです。
それほど栄えた津軽天然藍染でしたが、廃藩置県後は化学染料の普及もあり衰退。
現在ではこちらの1軒しかありません。
地震により地下から瓶が見つかり、それを機に再興させたそうです。
くしゅくしゅっとして藍汁に入れ、乾かすだけ。
水で注ぐとき、どす黒い緑色だったハンカチがぱあっと鮮やかな藍に発色する瞬間がたまらん。
つまんで模様をつける方法もあります。これもきれい。
江戸時代の建造物がそのまま使用されています。
染め体験ができるのは、奥の藍場と呼ばれるところ。
藍は、古くは薬用として使われてきたのだそう。
肌荒れ防止、防虫、鎮静剤、殺菌性にもすぐれ、解熱や解毒に用いられたそうです。
まむしや蚊を防いでくれるとも!
夏の初めに山城へ行くときはこれを巻いていくことにします。
そんな藍をハーブティーとしていただきました。
意外とクセがなくてすっきり美味。
コースターがかわいい。
庶民の台所、虹のマート。知らないものがいっぱい。たのしい。
りんごに見送られ、雪こんもりの奥羽本線で弘前を後にしました。
飽きることのない2日間だったけれど、パンフをめくればまだまだ行ったことのないところもたくさん。
弘前、奥深し。
有意義な2日間でした。
弘前市観光振興課のみなさま、弘前観光コンベンションセンターのみなさま、
お会いした弘前市のみなさま、ありがとうございました。
ご縁が続きますように。