「城組」設立の経緯
城組のこと、お祝いやら励ましやらお問い合わせやらうれしいです。
ありがとうございます!
ロゴ、すごく気に入っているので見てください。
頼れる理事のひとり、鈴木智博さんがつくってくれました。
設立に至るまでの、個人的な経緯を記しておこうと思います。
(まとまりない超長文なのでヒマすぎる人だけどうぞ)
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この10年、おかげさまでさまざまな経験をさせていただいて、いろんな景色を見ることができました。
ただ、城を取り巻く世界を自分なりに見てきた中で、
社会全体の認識を変えて価値観を底上げしていかないと、城を50年後・100年後に残せないと感じました。
城を興味を持つ人や訪れる人はかなり増えたけれど、それと未来に継承できるかどうかは別問題で。
むしろ、ちょっと危機的な転換期にきてるのではないかと思う。
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すばらしいシンポジウムに登壇すると、壇上で誰よりも感動するし、客席の高揚感に心が震える。
しかしその一方で、もっとすべきことがあるのではないかと感じていて。
1000席が満席だったとしても、たった1,000人にしか伝えきれていないともいえるわけで、
見える景色がすばらしいほど心に引っかかるものがありました。
そもそもこの仕事をはじめた理由のひとつは日々朽ちて消えてしまう城をどうにかしなければと思ったからで、
それができていないことも一因だったと思います。
仕事を通して全国の城の状況や保存会の活動に触れてみると、やはり先細りしかなく。
どこも孤軍奮闘で、これでは心身ともに疲弊するばかりです。
その原因と対処法を考えているうちに、
情報やスキルのシェアといった「横のつながり」をつくるという私にもできそうな解決策があることに気づきました。
人と人がつながれば、もっとラクに楽しく活動できるし、悩みや問題が簡単に解決できたりする。
社会の構造や大きな流れは変えられないけど、
小さなしくみをつくることくらいはできそうだし、死ぬまでに数城は救えるかもと今は思っています。
昨今、眉を顰めてしまうような保存活動が増えているのも事実だけれど、
望ましくない方向だったとしてもそのバイタリティは賞賛されるべきものだと思うんですよね。
方法や問題点が理解できれば熱意が正しい方向に向くケースも少なくないと感じます。
聞こえないところで否定・批判していても何も生まれないけど、
道筋を示すことができれば軌道修正されるはずと信じたいです。
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そしてそれを叶えるためにもやりたいのは、城で新たなビジネスモデルをつくること。
城の世界を明るく開放的にして、理不尽な思いをすることなく携さわれる人を増やしたい。
城は公共性が高いゆえ扱いが難しく、そんな概念や常識がそもそもない。
お金というと拒否感を抱く人もいるだろうけれど、経済をまわすシステムは絶対に大事。
お金が動くと、本気で取り組む「人」が増える。
プロまたはプロ思考の人が増えれば、その業界は確実に活性化していく。
プロもしくはプロ思考者がクリエイトできる、プラットフォームをつくりたいなと思っています。
もちろんとても難しくメリットもデメリットもたくさんあるけれど、
伝えるべきことをていねいに扱えれば、
遺跡を未来に残せる地に足ついたビジネスを必ず定着できると信じています。
自治体には自治体、企業には企業、強みと弱みがあって、
タッグを組めば驚くほど簡単にできることが山のようにある。
6年ほど前からシンポジウムなどで発言している
五位一体(自治体、企業、専門家、保存会、城ファン)を具現化したいなと思います。
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…ということを3年ほど前から悶々と考えていて。
2年前に自分の仕事を振り返るまとまった時間ができ、
1年ほど前に山城ガールむつみさんに話したところ意気投合した感じです。
…などと書いているとなんかすごいことしそうに思われそうですけど、たぶんたいしたことないです。笑
私自身がいろんな人に出会って、知らない景色を見たいだけ。
自分に足りないもの、やりたい仕事を叶えるために必要なものを補いたいだけだったりします。
6年ぐらい前から考えていながら、ようやく重い腰を上げた感じでもありますし。笑
とにかく、城と歴史はすばらしく、人と人がつながる先には可能性しかない。
なにかを成し遂げられなくても、私の人生は確実に豊かになるので全力で楽しみたいと思います。
その道のりで、素敵な人とたくさん出会えますように。出会ってください。
補足;
個人事業を法人化したわけじゃないです。
自分の道は確立して上を目指しつつ、個人ではできないことを別のスイッチでやっていきたいと思ってます。
なにかに寄りかからず、足跡がないところをひとりで歩きたいので。
今、私個人の仕事に関わるスタッフ・アシスタント募集はしてないので悪しからずです。