対馬の歴史ガイド養成事業
今回の対馬は、請け負っている歴史ガイド養成事業でした。
この類の仕事も増えてきて、、本当に難しい。
手探りで、むしろ勉強させていただいています。
要するに、地域資産をどう守っていくのか、地域の価値をどう底上げするのか、なんですよね。
その問題意識の共有あっての、誰がどの立場で関わっていくか、
歴史遺産にどう向き合っていくか、どれだけ関心を高められるか、かと。
(もちろん活かされるしくみづくりも大事)
私は全国の城をひとつでも後世に残したくてこの仕事をしているんだけど、
そのためにいちばん大切で必要不可欠なのは、地域の人の理解だと考えている。
だから学びと模索を重ねながら、地道に寄り添い伝えていくしかない。
そのコミュニケーションの手段として用いているのが、書くことや話すこと。
明確に棲み分けるのであれば、ガイドではなくインタープリターということになるのだと思うけれど、
もっと根本的な話で。
各フィールドでスキルや知識の修得が不可欠。
そんなことは当たり前だけど、実は二の次で、なんのためにどうなりたいのか、軸みたいなものは必要。
その軸は確固たるもの/立派なものじゃなくていいし、状況とともに変わってもよいのだけど、
少なくとも必要性を自覚して立ち位置を定めないと、問題意識も目標も明瞭化しないし、おそらく続かない。
それは、理不尽や壁に立ち向かう矛にもなるはず。
…なんてお話をしました。
市や観光協会、組織をつくる立場、団体を運営する方、市民のみなさんなど、
いろいろな方のお話が伺えてよかったです。
毎日うまくいくことばかりではないけど、それぞれちゃんと向き合っている方ばかり。
私もこの場に入れる人間になりたいなと思うのです。
…ので、こんなへっぽこでいいのかと反省し、
昨朝は5時に起きて坐禅しました。笑
写真は、県指定有形民俗文化財・豊玉の猪垣。
清水山城の石垣(とくに登り石垣のような急斜面の石塁)しかり城下町の防火壁しかり、
厳原の石垣・石積みの系譜がいまいち理解できなくて、ちょっと調べたりしてるんですが。
文化財課の方にいろいろ伺ったところ、ルーツを辿るひとつの参考としてご案内いただきました。
参考というか、、、すごいぜ!
高さ1mちょい、上幅は40〜60mくらい、全長250mくらい残ってました。
間詰もしっかり。たぶん砂岩。
確かに、清水山城の急斜面の石塁と似てる(積み方というより用い方が)。
交易を辿ってもそれぞれが海を向いているため、
島内でも西部から技術は伝播しないんですねえ。。
来年度も対馬に通えそうでとてもとてもうれしい。
やりたいことがあるから、今日からまたがんばる。