ゴッホ展
ようやく行けました、【没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった】@国立新美術館。
平日なのに、混み過ぎー。
私も含め、「みんなそんなにゴッホ好きだったの!?」と驚きでした。
ものすごい人だかりだったもので、集中力のない私は“鑑賞”といえるまでは陶酔できませんでした。
西洋美術のことはよくわからないですけれど、
長い年月が経っても変わらない普遍的なモノを見出すことが好きなので、そのあたりは強く感じるところがありました。
なんでしょうか、このひげの色の美しさは!
10年という短い期間で、独学で自分のものにして発信していくパワーには感服。
あと、ゴッホをはじめ、1890年頃のフランスで浮世絵が影響力を持っていたというのはなんだか感慨深かったです。
それにしても、隣にいたら、こっちが辛くなってしまうような人ですね。
一般の人の3倍くらい、拾っちゃうんでしょうねぇ…。
どんな人だったんだろう、どんな思いでこの色を選んで、このひと筆を動かしたんだろう、などと
自分なりに想像していたら、なにかこう、追いつめられるような感覚に陥りました。
命を削って注力したかのような、ひと筆ひと筆のたくましさ、繊細さ、色の輝き。
精神的支えであったであろう弟のテオも、ゴッホの死後、わずか半年で亡くなっているそうで。
理性が失われていくことに自覚があるのがピュアすぎる…そんなまっすぐさが作品にも表れている気がしました。
今回いちばん印象に残った作品は《ヒバリの飛び立つ麦畑》。
ゴッホがゴッホになった瞬間の作品。風のにおいを感じます。まだ無垢でおだやかで、すがすがしい。
モネ的な色彩がゴッホの力強いタッチで描かれていて、好きです。
城メグリスト