安土のほんまもんツアー【日本最大級の山城 観音寺城を歩く】
安土のほんまもんツアー2011【日本最大級の山城 観音寺城を歩く】に参加してきました。
中世城郭のスペシャリスト、滋賀県立大学人間文化学部准教授の中井均先生の解説で観音寺城を歩くというスペシャルな1日!
前回の【小和田哲男先生と歩く安土城】もかなり贅沢なツアーでしたが、
またしてもこんな夢のようなプランを実現するとは、安土観光協会さん、すばらしい!
前日は浜松で講演を聞き、翌朝には滋賀で出迎える。
私、まるで中井先生の追っかけのようでした(笑)
今日はたっくさんお話できて楽しかったですー。
中井先生の説明は要点がまとまっていて、トークのテンポがよく私の頭に入りやすい。
そして、さすが関西の方(大阪ご出身)といいますか、ちょいちょいおもしろネタを挟まずにはいられないようで、楽しいです。
こんなことをいうのは失礼かもしれませんが、山城にいるときは本当に楽しそうで、まるで少年のようなんですよね。
私の職業まで覚えてくださっていて、記憶力もよいのでしょうが、
人のつながりを大事にされていて、まず人がお好きなんだなあ、と思いました。
以前は時間のない中でさら〜っと見学に終わってしまったので、少し時間をかけて歩けた観音寺城。
といっても広大な敷地なので、今日歩けたのもほんの一部。
写真(上段左上)のレプリカでいうと、左の小さな山が安土城で、右の大きな山が観音寺城。
安土城でキツい方は、観音寺城はかなりハードです。
観音寺城は、日本で最初の総石垣の城とされている安土城以前に存在した、
安土城の目と鼻の先に位置する、石垣のある山城。
そして、城が軍事施設だった戦国期において
近江守護佐々木氏が居を構えたこと山上都市であったことが研究上断定できる
ミステリアスで貴重な中世の山城です。
なぜ、できたのか?安土城との違いや関係性は?中世城郭としての特徴は?存在意義は?技術的なポイントは?
疑問と感心が尽きない、山城好きならもう大コーフンの城なのです。
山城に慣れてくると審美眼みたいなものが養われきて、
素人さんなら素通りするただの道のあちらこちらに城郭のかけらを発見できるようになりますが、
やはりまだまだ気づかないことやわからないことだらけで、発見と驚きの連続。
専門的な考察はできませんし、先生のそういったお話にはうなずき感心するばかりでした。
暗渠や開渠、埋門や門跡を部分的に見るだけでなく、そこから全体像を考察したり、
山全体から縄張りや曲輪の存在意義を見ていけたのがとてもおもしろかったです。
コースは石坂→観音正寺→観音寺城跡→教林坊。
城内は御屋形跡、布施淡路丸、三の丸、本丸、平井丸、池田丸というコース。
本丸が頂上にないという極めて稀な城ですが(かつて観音寺があったという推察が深まる一因)、
頂上にもいずれ行ってみたいものです。
ランチは、治産地消の安土弁当。
安土商工会安土献立部会さんによる特別メニューです。
赤こんにゃく、ニジマスの甘露煮、琵琶湖産川魚煮、近江牛のしぐれ煮のほか、
湖魚と地場野菜の揚げ物、地鶏の串焼き、老蘇産もみじ玉子の出し巻き、そして私の大好きな丁字麩も。
安土はうまいもんもいっぱいです。
滋賀には1,300の城があり、とても制覇しきれません。
(※滋賀に限らず、各県1000くらい城があるといわれます)
安土の夕陽を見ながら、「ああ、滋賀に住みたい!」とまたしても思ったのでありました。
城メグリスト