城メグリスト

萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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雪の江戸城

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雪化粧した江戸城を撮りに行くも、着いたときには雨に。
雪よりも、修復したての漆喰壁の白さが際立っていた伏見櫓。

 

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桜田濠の土塁はなかなか。
鉢巻石垣、もう少し木々から独立できるとよいのですが。

唐沢山城フォーラムと栃木の城

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栃木県佐野市で開催された

唐沢山城跡国指定史跡化記念フォーラム「お城があると夢がひろがる」に行ってきました。

芸能界きってのお城好き・春風亭昇太師匠と奈良大学学長の千田嘉博先生がご出演されるということで。
さすがは知名度の高すぎるおふたり、1000人先着というホール、満席でした。

通路前の座席に座っていたんですが、通路で関係者らしき人がお話していて
「鳥取の山城サミットにも師匠が出ていて…」
「あのときのパネルディスカッションでは…」といったお話をされていて、
思わず顔を伏せつつ、聞き耳を立ててしまいました(笑)
鳥取の山城サミットでも1500人ほどの来場者があったと聞きましたが、今回もすごい人。

「佐野市で平日、しかも城のイベントでこれだけ集まるってすごいねー」と話されていていました。
昇太さんの落語だけでなく、千田先生のご講演やおふたりの城トークにも頷きつつ熱心に耳を傾けていて、濃密な時間だな、と。
城の保存・発掘調査事業についての理解が深まっていくのはいち城ファンとしてうれしいなあと感じました。
地元の方が知ることがなにより大切ですもんね。
私もあれこれ考えさせられ、そして勝手に刺激を受けたりと勉強になりました。

 

さて、フォーラムは18:30〜21:00だったので、
寝坊しつつも車をぶっとばし、栃木の城をてくてく歩いてきました。
西方城へ行くぞ、と決めていたので西方城、二条城、真名子城。
そしてフォーラムに備え、久々に唐沢山城もゆっくり踏査。

栃木の城はすばらしいー!
土のしなやかな強さを感じます。
技巧的だけど、思考に柔軟性があって土のよいところを生かせている、ような。
(この抽象的な表現に賛同してくれる方がいるか知りたい)

 

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西方城。
やっぱりすばらしい城です。
ひとり山中で卒倒しそうになれる城。ひとり山中で笑っちゃえる城。
トップの写真は、美しき西方城北側の曲輪の馬出。
しかしやっぱり気になる…東丸の馬出とあるところは二重桝形虎口だと思う。。

 

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二条城。
この時期ならちょっとは見えるかと思ったがやはりダメでした(笑)
しかし土塁と石積みがちゃんと見えるところが私の心を掴みます。
ノコギリを持った地元のおじいさんに遭遇してお互いビックリ。
ちょっとお話をうかがえて楽しいひとときでした。

 

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初・真名子城。
予習ナシで訪れてみたら、思いのほかよい城でホクホク。
しかし、昨日最大の疑問は石切り場。
これ、石切場…なの、か?
3点ほど疑問が解消しないのですけれども。
調べてみていないのでなんともですが…。備忘録的に。
そして…東ノ丸ではなく東郭とすべき、とN先生にいわれそう(笑)。

 

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唐沢山城。
有名なのはもちろん、東日本有数の江戸時代初期前後の高石垣。
歴史を辿っていくと城主がめまぐるしく変わっていて、

石垣も場所によって積み方が違い拡張と改築の形跡がありゾクゾクします。

が、やはりすごいのは、

昇太さんも大コーフンしておられた南東尾根筋の2本の堀切!

尾根筋の堀切をあんなふうに技巧的に屈曲させたり食い違ったりさせてしまうとは、ただならぬ城に間違いありません。
そして、雁木の存在。
どんな全貌だったんだろうー!
根小屋の発掘調査も進んでいて、目が離せません。
それにしても、レーザー測量ってすごい。

佐野市教育委員会さんのさらなる頑張りと市民のみなさんの理解に期待です。

静岡の城

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静岡では12城ほど歩いてきました。

 

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講演で「ここに住んでいたら毎朝丸子城行きます」発言したもので(笑)、
翌日は朝から丸子城へ。
やっぱりいい城だー。
朝から1時間半ほどかけて。

 

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あとよかったのは、花倉城ですね。

諏訪原城は、いわずもがな。

諏訪原城の整備と静岡麦酒

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諏訪原城で、史跡整備と発掘調査現場を見せていただき、いろいろ話をうかがってきました。
ベタにいろいろ感心&感動の連続でした。
楽しくうれしく夢ふくらむ1日だったな。。ありがとうございます。

諏訪原城、ますます魅力的な城になるだろうし、
ふらりと訪れたときの満足も高い城になっていくんだな。整備が完了する4年後が楽しみ。

この1ヶ月で、9日間静岡にいたことに。
富士山と桜海老へのありがたみが薄れます。

締めは静岡麦酒。
大好きなうなぎボーンを買って新幹線に乗り込んだのでありました。

駿府城カレッジ①と浮月楼

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コミュニティホール七間町で開催された
公益財団法人静岡市まちづくり公社さん主催の
駿府城カレッジ①「お城を知ろう!! ~魅惑の城ワールドへようこそ!~」
に出演させていただきました。
200名ほどの会場は満席。ご来場くださったみなさま、ありがとうございました。
今日もとても勉強になりました。

前田利久先生の『戦国時代の駿府と周辺の城』、
加藤理文先生の『大御所時代の駿府とその周辺の城』に続きまして、
私は僭越ながら『お城の歩き方・駿府城の楽しみ方』というテーマでお話しました。

その後は、山本宏司さんも加わってフリートーク。
本当に、打ち合せなしのフリートークでした(笑)
お三方は、大学の同級生という静岡トリオなのです。
今日は私もお仲間に入れていただいて感激。

前田先生のお話、私は恥ずかしながら知らないことも多くとても興味深かったです。
そして、加藤先生のお話は相変わらずおもしろいなあ、と。

信長と秀吉の城を進化させたような家康の城というのは、
ひと言でわかりやすく表現できる独自のものではなく難しいと思うのですが、
単独で確立できるほど存在だなあと改めてわくわくしました。
個人的には、加藤先生にそのあたり1冊書いていただきたいのですがー。

 

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午前中は、駿府城の研究歴30年の山本さんにいろいろ伺いながら
先生方と4人で駿府城内を歩きました。楽しかったー。
駿府城って、奥が深くて唯一無二。おもしろいし語る価値あり!
駿府城だけで城フェスできるじゃん、と思いました。

 

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4月に公開された坤櫓も初見学。
ヘッドマウントディスプレー、なるものを装着して映像が映し出される
「今昔スコープ」なるものがとてもおもしろい!
江戸時代の駿府城の天守や御殿のようす
近づくと天守の中に入れたりも。
装着者が見ている景色はディスプレイに映し出されるので、まわりの人も楽しめます。
写真は、富士山と櫓がこんな感じで見えたはず、というところ。
とてもおもしろいですが、装着者のようすは怪しいです(笑)

楽しい体験をさせていただきました。
坤櫓のみなさま、ありがとうございました。

 

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昼食は、徳川慶喜隠居屋敷跡にある料亭「浮月楼」さんでいただきました。
社長さんがわざわざご案内くださり、ここでも興味深いお話がたくさん聞けました。

 

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ヨソ者からすると、駿府は家康のイメージが強いですが、
地元では20年も隠居生活を送った慶喜公のほうがおなじみとか。
「けいきさん」と親しまれているのだそうです。
20年間をここで過ごし、ひたすら趣味に没頭したけいきさん。
写真撮影をしたり自転車に乗ったりと趣味人だった慶喜公が
庶民にとって親近感のある存在なのはわかる気もします。

 

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慶喜公の書。なんと達筆!
「なんでも鑑定団に出したら?」という話題が出ましたが、
値打ちや出自が明らかなものはダメなのだそうです(笑)
社長さん曰く、慶喜公はたくさん書を書いていて惜しげもなく与えているため
そんなに貴重というわけでもないです、とのこと。
ちなみにお食事をした建物にも書がありましたが、
こちらは晩年のものとのことで、またひと味違いました。

庭園がのぞめるとってもステキな個室をご用意くださったので、4人で記念撮影(トップの写真)。
…逆光じゃーん。

 

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夜は、先生方と楽しすぎた打ち上げ。
静岡おでん、はんぺんフライ、駿河湾のお刺身などなど。
静岡では刺身盛りに生桜海老、生しらすはマスト。おいしい〜♡
なにげに禁酒明けで、静岡ナイトを堪能しました。

 

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桜エビのかき揚げもおいしかった!しらすのかき揚げもあるんだそーです。

全国城跡等石垣整備調査研究会

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会員なのに覚えられない文化財石垣保存なんとか会、が共催する全国なんとか石垣整備なんとか研究会に。

立場や役割、職務内容は違えど議論には常に共有すべきヒントがある。
知識だけ増やしてもダメ。結果だけ追ってもダメ。
そもそも結果とはなにかというところと共生し、
誰かが与える既製品ではなく自分で小さなミッションをつくり積み上げる
その上でオリジナルカラーのものをつくりあげられるかが私の仕事だな、と改めて。
…と、当たり前のことだけど備忘録的に。

カフェレストのがみ

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犬山城の近くでモーニング。

着席と同時に①水、②コーヒーゼリー、③かっぱえびせん、④茶碗蒸し。
オーダーした⑤ドリンク(バナナジュース)とともに⑥ホットサンド。
食後に⑦ホットティー。

もちろんお会計はドリンク代のみ。
恐るべし東海のモーニング文化!

しかも、寒い朝だったのでゆったりホットティーで暖まりつつのんびりしていたら、
「紅茶もう1杯いかが?」とおかわりまでくださりました。

お母さんがパキパキ働きつつ気配りも感じもよくて、ホスピタリティのよさを感じました。
厨房では男性(旦那様でしょうか)が忙しく調理しているよう。
決して新しい建物ではないけれど、
お手洗いをお借りしたらピカピカにお掃除が行き届いていて、本当に心地よいお店でした。
朝から満席なのも納得。
ウワサの店らしく、取材に来ていた東海テレビにインタビューされました(笑)

あ、岐阜ではモーニングに茶碗蒸しは当たり前、なのだそう。
カフェレストのがみでも(厳密には、限りなく岐阜県に近い愛知県ですけれども)、
鶏肉やしいたけがごろっと入った、確実に手づくりのおいしい茶碗蒸しが出てきました。
コーヒーに合うかは別として(笑)、おいしいです。

カフェレストのがみから犬山城までは徒歩20分くらい。
たくさん食べたので、消費がてら歩きました。
この道のりが、ちょうど犬山城下町です。
犬山の城下町は町割がそのまま残っていて、
古絵図と見比べてもさほど変わらないところがおもしろい。

 
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犬山城&城下町のことは、しろくろJOKERのブログvol.22に書きました→

倭城を歩く

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『倭城を歩く』を中井均先生と加藤理文先生からご恵贈いただきました!
(中井先生からは抜き刷りも♡)
親友のおふたり、同じタイミングで届きました…仲良すぎ(笑)

…ということで、お礼はこんなお葉書で。
明治時代の城下町図で、2枚でひとつの絵図になります。

去年ご一緒した楽しすぎる思い出が蘇ります…また行きたい。

小谷城へ

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巷でウワサの城ガール隊、私も仲良くさせてもらってます。
中井均先生と行く踏査会に誘っていただきました。

 

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大勢でワイワイ、楽しかったです。

久々の小谷城。朝から真っ白で登城が危ぶまれましたが、
時おり吹雪きながらも大嶽、福寿丸、山﨑丸とまわれてひと安心。
それにしても、小谷城の新たな一面を見た気がしました。
城は行くたび発見があるものだけれど、小谷城はそれが顕著な城のひとつだな、と。

 

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城ガール隊の隊長さんと、よくご一緒にしてくれる隊員さん。
仲良くしてくれているNPO城郭遺産による町づくり協議会のMさんも一緒に。女子女子♡
あ、左の写真は畝状竪堀ポーズです。月所丸の畝状竪堀群で撮りました。

 

翌日は残留組のみなさんと小堤城山城と星ヶ崎城へ行きました。

年代、地域、文化、技術、技巧性、総合力、時代背景…
さまざまな観点から自分なりに沈思黙考できた有意義な2日間でした。
暗そうに見えたかもしれませぬが心はウキウキでした。相応しい3城でした。
スッキリと新たなもやもやの混在。楽しい。

城ガール隊の隊長さんはステキな人です。
お世話になりっぱなしでした。。楽しい時間をありがとうございました。

朝日新聞大阪「月刊文化+ 城+」に掲載

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朝日新聞大阪の11/30付朝刊「月刊文化+ 城+」に掲載されました。

こんなに大きく(しかもカラーで)、城が取り上げられるようになったなんて。
担当の記者さんは歴史専門の方だそうですが、
古代遺跡などが多いようで、長い記者歴の中で城の取材ははじめてなのだそうです。

奈良大の千田学長、滋賀県立大の中井教授と並んでご紹介いただきただただ恐縮。
著書と城フェスのことも載せていただきました。

 

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さすが歴史専門の記者さん(…なんているんですね!)ということで、
ポイントというかツボを押さえてくださってますね。
城フェスにもわざわざお越しいただき、
思うところがあったようで、写真付きで大きく取り上げてくださいました。
短い時間でしたがお話できて、いろいろ思考のヒントと刺激のある記者さんでした。お会いできてよかった。

昨今はあれこれ考えるべきことが増え頭が満タンなのだけれど、
しょせんできることなんて限られているわけで。。
ひとつずつ取り組むのみだな、と自分に言い聞かせる昼下がりなのでした。さて、集中。