岩屋城踏査会1〜津山城ほか〜
10月26&27日、1泊2日で城友さんと岩屋城&岩屋城付城群へ行ってきました。
ご案内は、城郭研究をされている古戦場マスターのサイガさん。
いつかご一緒してみたかったのでうれしかったです。
ご一緒してくださったみなさま、お世話になりました。
2日間の踏査会の予定でしたが、天候不良により1日目は津山城&周辺へ。
左から/津山機関区扇形機関車車庫、津山城石切場跡(石山寺)
津山城
左/中山神社(津山城二の丸の四脚門が移築され神門に)
右/本願禅寺(築城主・森忠政及び森家の墓所らしいが見られず)
石切場、こんなド派手に残っているとはちょっと感激。
津山城は好きな城です。久々の訪城でしたがやっぱりよかった。
基本的に建造物の再建には反対派ですが、ここの備中櫓は例外。
こういう、ちょっと特別な使われ方をしていたおもしろい存在の櫓は目に見えてこそ、かと。
今回は行きませんでしたが、聚楽園もすてきです。
津山といえばホルモンうどーん!
そずりうどん、にもトライ。牛のあばら肉を削ぎ取ったもの、だったかな。
そずり鍋というのが名物らしいですね。
味付けはホルモンうどんと同じタレとのことで…
ホルモンの脂がまろやかさを生み出す分、ホルモンうどんのほうがマッチしてました。
- お城のこと l
- 13/11/09/23:57
【WORK】取材で竹田城へ
先週、今もっともホットな城、竹田城へ取材に行ってきました。
フィーバーしすぎて遺構が破壊され、ちょっとした社会問題になっています。
ひと言で感想を述べると、想像以上の痛ましい惨状に本気で涙が出そうになりました。
新しく連載をさせていただくことになりまして、詳しくはそちらの記事にて。
もう書き終え、当初よりも取材の内容を取り上げさせてもらえて感謝しています。
書けなかったこと、私見は改めてこちらのブログに書こうかなと思います。
今回は社会教育課の田畑さんにお話を伺い現地で解説していただいたのですが、
山積みの問題を伺いつつ、私自身も思うところがたくさんありました。
(お忙しいのにそんなお話にもお付き合いくださりありがとうございました!)
名所というより観光地化してました。異常なほどの混雑ぶり。
「価値がわからないなら来るな」という城ファンもいるようですが、私はそれは違うかな、と。
例えば観光客に「竹田城の石垣の価値を知れ」というのは無謀だけれど、
「価値があるらしい」くらいの問題意識を持ってもらうことが、まず大切なんじゃないかと。
それで100%解決するとは思いませんが、
しいてはそれが、新しい魅力や価値に繋がっていくと思うのです。
そして、それができるのは他ならぬ城ファンだったりすると思います。
問題提起できるような、そこに本来の魅力を見出すような文を書いていきたいものです。
写真は昨秋の雲海。
つるやのサンドイッチ
ご当地B級グルメ「サラダパン」でおなじみ、つるやさんの別商品を発見。
…やる気なさすぎです。ハムのみ。
長浜で大人気のローカルフード「サラダパン」。
マヨネーズで和えた刻みたくあんがサンドされてます。
どちらも食すのは1回でいいですが、長浜に行ったら話のネタにどうぞ。
- お城のこと l
- 13/10/08/23:59
歴史探訪ウォーク 「鹿背山城と多聞城」
木津の文化財と緑を守る会
第2回 歴史探訪ウォーク 「鹿背山城と多聞城」
木津東部交流会館で講演会後、ウォークに出発。
多聞城で再び中井先生の縄張解説を伺う、というもの。
城単体を踏査するのも楽しいけれど、
地域を歩き地元の方のお話を聞くと、
新たな発見があって、違う見方もできるというものです。
これは自分ひとりではできないので、会のみなさんに感謝です。
『戦国大名の城を読む』の松永久秀の項でもちょこっと取り上げましたけれど、
多聞城って独自路線で実に謎めいていつつ、実は根本の極みみたいなところがある、
本田圭祐みたいな城だと思うんですよ。
(※私のイメージ。サッカー詳しくありません)
私は信長の安土城誕生を背景にした
戦国時代後半、土の城から石の城に代わる変遷の城がいちばん好きなので、
多聞城のように、単純にカテゴリ分けできない城は実に興味深い。
どうも安土城を基準に考えがちなところがあるけれど、
年表に端的にまとめられるような直列的なものではなくて、
複雑怪奇なものが全国に点在している。
地方ごとに独自技術があって、独自の文化みたいなものが成立している。
それは信濃の小笠原氏の城だったり、豊前の長岩城だったりもそう。
高度な技術を持つ瓦職人を掌握していた奈良では、瓦の城が発達する。
地域性だったり、登用者の能力とセンスなどとリンクして表立っていく。
少なからず安土城へ影響していくのかもしれないけれど、
短絡的に考えるのは違うのだなあ、と。
信長がいなかったら、日本の城はどう発展していったのだろうか。。。
そんなことを考えていくと、信長の革命って本当に壮大だなと思う。
…といったようなことを中井先生とお話しながら。
私はそのへんのことをじっくり書いてみたいなあと思っていて、
なにか形にできたらなあと思います。
それには少なからず論説を立てる必要も出てくるし、まだまだ勉強も踏査も必要。
レンガの積み方もいろいろあるの、知ってました?
写真は大仏鉄道の橋台。
長手だけの段、小口だけの段と一段おきに積むイギリス積み。
一段に長手と小口が交互に積まれているのはフランス積み。
土木構造物や鉄道の橋梁はイギリス積みが多いそうです。
中井先生から、石垣のみならずレンガの積み方を教わるとは(笑)!
焼き鯖そうめん
著書にも書きました、長浜名物「焼き鯖そうめん」。
全国区になってもおかしくないおいしさですが、いかんせん日持ちしません。
それがまたいいんですけどね。
手前は焼き鯖寿司。
- お城のこと l
- 13/10/05/23:59
湖北センゴクセミナー2013
湖北センゴクセミナー2013
第4講 伏見城「秀吉・家康に愛された城」講師 滋賀県立大学 中井均氏 へ行ってきました。
中井先生にお会いした時、近代以降初となる発掘調査のことをちらりと伺っていて、
ぜひじっくり聞いてみたかったのです。
2時間ほど、資料をもとにじっくり聴講。
桃山陵墓地になってしまった、という後世の理由で封印されてきた、
閉店したままの地下2階のバーのようにミステリアスな伏見城。
世の中には眠っている城がごまんとあるわけですが、
中でも伏見城は歴史的にも遺構としても重要。
だって、秀吉の居城、家康の政庁的城として
織豊期から近世への転換期に、しかも幾度も変遷を遂げているわけですし。
構造や築城術の変化のお話ももちろん初見で興味深かったのですが、
やはり伏見城の存在論みたいなところがおもしろかったです。
中井先生は「伏見幕府の城」と定義しておられて。
11月には中井先生の解説のもと、現地研修があるので楽しみです。
講演後は、中井先生と少し城談義。
次に先生にお会いしたら、倭城の話をしたく…
伏見城と関係ないお話をしてしまって、一緒にいた方、すみません。
伊吹山文化資料館館長の谷口さんが今日もすてきでした。
今日もお世話になりました。いつもありがとうございます!
倭城取材おまけ
釜山はグルメな港町。
編集さんオススメのアワビのお刺身は、これで2,300円くらいだそう。
見た目はイマイチなわかめとウニのスープ、甘鯛の塩焼きが個人的にはヒットでした。
だけどやっぱり、サイコーのアテは韓国のり(笑)
オモニ渾身のおしゃれカットに注目です。
基本的に地のものを食べることを意識しているものの、
辛いものと漬けものが苦手な私にとって、正直にいうと韓流のおもてなしは軽い拷問でした。
本場の味になればなるほど、苦手度が増す…。
3度食した冷麺も、「専門店じゃないからおすすめしない」と言われたものがいちばんおいしかったな。すいません。
韓国の方は親切でお話好きで、
通じないのに、頑なにハングルで話しかけてくる(笑)
初日も、タクシーに乗ったところ運転手のおじさんの爆裂ハングルトークが止まらない。
張り切って夕食の時間まで独自取材へ出かけたものの道に迷ったりでぐったり、だったこともあり
「この人、ちゃんとホテルの場所がわかっているのか?私をどこへ連れていく気だ?まさかぼったくる気か?」と
疑心暗鬼になってしまったんですが・・・
そんな私に、おじさんはぶっきらぼうに飴を差し出してくれました。
「飴食べる?」とか聞いてきてくれてたのかな。
ごめんよ、おじさん。私は心がうす汚れた日本人なのだと反省しました。
翌日は、ドライバーさんからビッグな梨をもらいました。
釜山の北、蔚山のあたりは梨の名産地だそうで。試食までさせてもらい満足。甘いです。
翌日は、ドライバーさんがサービスエリアで
名物のくるみまんじゅうをおやつに買ってくれました。これおいしい。
そして、韓国流かき氷のプレゼント(食べかけ御免)。
サービスエリアの定番で必食なのだと。混ぜ混ぜして食べます。
いたれり尽くせり。観光気分も味わえて、満足な旅でした。
倭城取材より帰国
朝鮮倭城の取材から戻りました。
あー、書きたいことがいっぱい!!
取材2日目の最高気温は38度、3日目は39度!
韓国もかなりの猛暑でした。気温よりも湿度の高さが堪えました。
今回は<萩原さちこが歩く倭城>的な企画でして、
「楽しそうな本人写真を」ということでムダにはしゃいだりもしてみたり。
39度の炎天下で、ジャンプをTAKE5。
暑さに強い私も、さすがにこの後ぐったりでした。
もう少しで千代の富士宣言(体力の限界!)が出るところでした。
さすがにハイテンションすぎて、このカットは掲載されませんけれども。。。
撮った写真は1200枚超。どれもすばらしいー。
今、芸術作品ともいえる美しい姿を、独り占めして眺めています。うっとり。
あれこれ紹介したいところですが、
勝手に公開できなかったりもするので、何点かのみざざっと。
行ったことがある方しかわからないと思いますが、雰囲気のみお届けです。
訪れたのは、
釜山子城、釜山母城、梁山倭城、蔚山倭城、西生浦倭城、機張倭城、順天倭城、普州城、東莱城。
どこか1城しか行けないとしたら、
アクセスのよさや遺構のわかりやすさなどを踏まえると、やはり西生浦倭城がいいでしょうね。
倭城というと、石垣の発展度と違いがポイントになってくると思いますが、
石材も違えば技術面も明らかに相違があって、
取材に必要ないところで個人的に気になることもたくさんありました。
明らかに文字数が足りませんが、このあたりのこともできる限り書こうと思います。
今回の書籍で書けないことは、自分名義で書きたいなあ…。
これを読んでいる出版社の方、いい企画ありまっせ!(軽く営業)
倭城を語るときは歴史的なことが重要になるので
もし訪れるのならば、知っておくとより楽しめる、というのがポイントですね。
激戦の相手国ということで取材に少し気を使ったところもありましたが、
一般的な倭城観光ではまったく心配ありません。
上記の代表的な倭城は公園化されているか、大切な史跡。
むしろ日本より扱いがいいかも?と思えるほど、現在と切り離された状態です。
(あくまで上記の城に関して。そして近現代の出来事はデリケートですのでご注意を)
個人的には梁山倭城がグッときました。機張倭城もよい。
いずれも、薮に覆われていないところを散策してみたいなあ、というところです。
夏場ということで、全体的に縄張を徹底的に確認&検証、まではできなかったので、
今回行けなかった倭城も含め、冬場にじっくり訪れたいです。
(12月に再訪する予定ですけども)
倭城行きを検討している方は、ぜひ私を誘ってください。
先月の九州取材と今回の倭城取材は同じ媒体で、
11月中旬発売の『黒田官兵衛をめぐる50の城(仮)』(タツミムック)になります。
これから久々の引き蘢り生活に入り、80ページくらい原稿書きます。
ここで終わればサイコーなのに(笑)。。
なんと中井均先生の執筆もあり、ものすごくよい本になりますよ、絶対。
いいもの書きます。お楽しみに!
倭城取材については、9月8日(日)のトークセッションでも少しお話します。たぶん。
19:00〜、下北沢B&Bにて。
ぜひお越しくださいまし。
第30回全国城郭研究者セミナー
第30回 全国城郭研究者セミナー 縄張・考古・文献 ー城郭研究の明日ー
へ行ってきました。
いやー、濃かった。。
内容のレポートはしませんけれど。
何十年もこの世界にいらっしゃる研究者さんの知識と経験に私がついてゆけるはずもなく、
正直にいうと、わからないこともたくさんありました。
しかし、それだけコツコツと研究をされてきた方が大勢いて、
その方々をもってしても冷めやまぬ議論がまだまだあるという現実を目の当たりにし、
とても興味深く聞かせていただきました。
理解度は浅いのだろうけれど、
私なりにあれこれ思い巡らせるものがあり、とても勉強になった2日間でした。
しかし、城郭ファンとしてもメディアの人間としても…
もっと勉強しなきゃ、です。
毎度同じ感想ですが。
中井均先生、加藤理文先生、小和田哲男先生、西尾孝昌先生と
お話することもできて、うれしかったです。
とくに、2日目はたまたま前の席に小和田先生がいらしたので、
あやかれるようにずっと念じていました(笑)
著書をお送りする度に、私ごときにいちいちお便りをくださる小和田先生
(新書まで読んでくださり感想をくださった!)、
お人柄もよく本当に素敵な憧れの方です。
ちなみに先生からのお葉書は、手帳に挟んで毎日持ち歩いています。
書籍も購入。
これでも自制したけど…自宅には、読んでない資料と書籍が溜まっていってます。。。
- お城のこと l
- 13/08/04/18:52
福岡市立博物館に「戦国大名の城を読む」
九州取材中に寄った福岡市立博物館でうれしいことがありました。
博物館や資料館では必ず図書コーナーに立ち寄って
現地にしかない資料や書籍を買い漁るのが習慣な私。
これだけ立派な博物館のミュージアムショップとなると、
エリアは狭いものの、さすがにラインナップがすばらしい!
ちょっとコーフンして読み漁っていたら…
なんとー!
「戦国大名の城を読む」を平積みしてくださっているじゃないですかー!
著書って本屋で見かけても特に感動したりしないものなんですが、これはうれしい!
素晴らしい書籍の中に仲間入りさせてくださっているなんて。
あんな本やこんな本を差し置いてよいのだろうか、という
恥ずかしさを通り越した罪悪感が沸き起こり、
思わず勝手に撤収しそうになりました。
この2日後にお会いした大分県行橋市の教育委員会の方からも、
福岡市立博物館に平積みにされているだけでなく、
行橋市内の書店さんでもたくさん置かれていること、
近隣の図書館に「わくわく城めぐり」が3冊も入っていていつも貸し出し中なことなど
お伝えいただきました。ありがたいです。
遠く離れた九州でも、読んでくださってる方がいるんだあ、
と当たり前のことをぼんやりと思いました。
もっといいものを書かないとね。