城メグリスト

萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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戦国真田の岩櫃城跡探検隊 – 1

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地域起こしクループ<あざみの会>さん主催
「戦国真田の岩櫃城跡探検隊第7弾」に行ってきました。

…とその前に、ウォーミングアップで稲荷城へ。

堀切ポーズなのか、朝の体操なのかわからない、
ゆるゆるなポージングで散策。緊張感なさすぎ(笑)
軽い気持ちで訪れた城でしたが、びっくりするほど遺構状態がよかったです。
とくに主郭を取り囲む土塁と空堀はなかなか壮観でありました。
高いところで6mくらいあるんじゃなかろうかと。

 

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15世紀初頭に岩櫃城主斎藤憲行が五男の大野憲基を配した城だそうですが、
やがて太田氏は勢力を拡大して本家に取って代わり岩櫃城へ入るわけなので、
それなりの存在の城だった可能性が高そうです。
しかしこの深い堀なんかと見る限り、
もっと後世、真田氏に破れた後も改修されて
なんらかの形で使用されたんじゃなかろうかという気がしました。
わりと単純構造なので、戦国期に実戦的な城とされていたかは疑問ですが。

舌状台地にあるんですが、主郭は先端じゃないんですね。
途中から民家になり、どこまで城域かわかりません。

 

群馬の名城めぐり

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岩櫃城の見学会に先立ち、前乗りして群馬の城へ。
足利氏館(&足利学校)、太田金山城、箕輪城という有名どころを久々にじっくり見てきました。

 

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太田金山城は戦国期に関東にも石垣の城があった、という定説を覆した城として知られますけれど、
別に金山城に限ったことではないですよね。
石材も豊富だし、しかも高さも同時期の石積みレベルじゃない。

 

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素晴らしすぎるよ、箕輪城!
関東らしいダイナミックな土塁と、石積みの見事なコラボレーション!!
そして、私はやっぱり後北条氏の城が好きなんだな。
ただテクニカルなだけでなく、パズルのように精巧で技巧的。
大胆な技術にしても、真髄をわかって取り入れているような深みと緻密さを感じます。
それでいて、小さくまとまらないところがぐっとくる。
たとえば玄蕃尾城とは違うテクニカルさなんですよね。

ちょっと後北条氏の城を勉強したいなと思っています。
もちろん研究というほどのレベルではないですが、
関東出身ながらなんとなく後回しになっていたりするので、しばらく関東の城に注力しようかと。
書けたらいいですけどね。
歴史や地理もディープに知ると、ますます後北条氏の城の虜になってしまいそうです。


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我ながら変態だと思った1枚。愛しいよ。

 

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群馬は石碑が異常に多い。
なんか建てるのが好きなんでしょうか(笑)
あまり石碑は撮影しない私も、思わずちゃんと撮ってしまったよ。
案内板も石製。耐久性を考えたら効率的な初期投資か?

 

北九州の城へ

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せっかく九州に来たので対馬に行こうと2日間予定を組んでいたのですが、まさかの梅雨入り。
しかも強風でシーカヤックどころかトレッキングも危険とのこと。
こういうときは無理をしないのが得策です。金田城は晴れの日に楽しむことにします。

来年の大河ドラマが「軍師官兵衛」に決まり、そろそろお仕事も発生するはず。
ということで、中津へ飛び、小倉をまわってきました。

 

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雨ときどき豪雨の中津城で、官兵衛をちょっと勉強。
石垣にカニがうじゃうじゃいました。
 

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中津城、一戸城、田丸城、小倉城、御所ヶ谷神籠石、馬ヶ岳城。だったかな。

憧れの豊前長野城へ向かうも、登城口がわからずうろうろ。
そういうしている間に仕事の電話がかかってきてしまったり、豪雨になったりで断念。
ついに念願の長野城へ登れると思ったのにー!
こちらも晴れた日にリベンジです。

 

葛籠城&高取城など

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支城群も含めて、勝尾城筑紫氏遺跡。
位置関係はもちろん、伝勝尾城登城道を逆流して総構跡まで。
個々の城だけでなく、全貌を説くのが楽しいです。
ということで、支城を中心にぐるぐるとまわってきました。

 

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ついでのつもりだった葛籠城もスゴイじゃないか!
ドーナツみたいな土塁が波紋のように連なって、城の凹凸がくっきり。
そして圧巻は、前面をがっちりガードする二重の空堀!
堀の深さは6mくらいでしょうか。相当切れ込んだ薬研掘だったそう。
堀底を通って城下町まで降りられるそうですが、時期的にNGとのことで歩けるところだけちょこりと。
この城は自然地形を上手に利用した上で手の込んだ土木工事をしている点が好印象でした。
そして、なんともうまく石積みを活用して補強している。

 

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高取城も思いのほか刺激的な城でした。
うねりながら延々と続く竪堀に沿って、そこそこ険しい山道をてくてく進んでいく。
登りきると、山頂に巨石の石積みが現れます。
「なんじゃこりゃー!」と、ジーパン刑事なら叫んでいるところです。
巨石が転がっているのではなくて、明らかに石積み。
一段下がった曲輪はフラットな平坦地なのに、最高所だけ様子が変わる。
崩れているようで、その意図が伝わってきてやや身震い。
それにしてもどうやって運んでどうやって積んだんだろう、と初歩的な疑問が脳裏をめぐりました。

 

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写真中央は伝登城道。左の道路工事の跡は総構発掘調査時のもので、右は総構の一部。
こんなの地元の人じゃなかわからん!ご案内とたくさんの興味深いお話、感謝です。


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あとは、朝日山城、横武城、姉川城、基肄城だったかな。
基肄城、国の特別史跡なのだからもう少し道標を整備してほしいです。
せっかくの遺構なのに道を迷ってばかりでした。

 

勝尾城筑紫氏遺跡の見学会

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佐賀県鳥栖市で年に2回開催されている、勝尾城筑紫氏遺跡の見学会に行ってきました。

勝尾城についてはかなり思うところがあるのですが
ありすぎてもう語り尽くしてしまったので、割愛。
(このブログは見学会の2週間後に書いています)
6/16(日)の城フェス vol.1 in TOKYO でお話するかもしれません。

南側が明らかに拡張&造築され、補強されているのが興味深かったです。
しかし、いつ誰によるものなのかは謎だそうで。
石積を駆使した防衛ラインはまるで別の顔。
筑紫氏館跡から登城しましたけど、前半と後半で違う城に行ったような感じでした。

関東から九州はちと遠くて、あまり行けておらず歴史も地理も疎いです。
そのあたりの背景を知っていたらもっともっとおもしろいのにー!
と思う場面が、教育委員会の方やガイドさん、地元の方々とお話をしていてたくさんありました。
奥深し。

 

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ところで今日は、鳥栖人のあたたかさと親しみやすさに感激!
前日から、福岡の人って礼儀正しいな。鳥栖の人って親切だな、とは思っていたのですが。

とくにボランティアガイドのみなさんー!
ランチタイムを利用してコース外の遺構を見に行こうとしたら連れて行って解説してくれ、
帰りに寄ろうと思っていた支城の場所を聞いたら、
炎天下の山歩き後(5時間)にも関わらず、周辺遺構も含めて案内してくれました(計2時間)。
さらに明日行く予定の城について尋ねたら、
当然のように教育委員会の担当者さんがガイドする運びになり、
しまいにはホテルまで車で送ってくださいました。

地方にいくと「東京の人は冷たい」といわれるのがよくわかるし、
自分がスレているのがよくわかります。
親切にされるとびっくりするし、たまに構えてしまうことすらありますもん。

 

つくられた江戸城と日比谷公園の地形

日比谷公園の一角にある、緑と水の市民カレッジで開催されていた企画展、
 「つくられた江戸城と日比谷公園の地形」に行ってきました。
かつての江戸城の立地と開発の変遷などが、豊富な図を交えてわかりやすく展示してありました。
これだけていねいに説明してもらえると江戸独特の地形が理解できるし、
すっかり姿を変えた江戸と東京の距離も縮まるのではないでしょうか。
 

それはさておき、こっちの方の設営が気になって気になって(笑)
オクトーバーフェスト2013、明日から開催。
これ、楽しい&おいしいのよねー。
イラストがかわいいです。

今年は日比谷公園開園110周年なんだそうで。
同時に江戸開府410周年、ということは1903年かあ。明治36年6月1日。
どんな出来事があったのか調べてみたら、
<3月28日、日本初のビアガーデンが隅田吾妻橋に開設>ですと。
結局のところビールに辿り着く、という1日でした。

お城カプチーノ

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今日はうれしいことがたくさんあった1日でした。
ああ、うれしいな。

ランチは、恵比寿からたまプラーザに移転してしまった
伝説のイタリアンTRATTORIA LA BORRACCIAへ。
移転後はちょっと遠くなってしまい念願の初往訪でしたが、
シェフ&ソムリエの小池ブラザーズ、
相変わらずの絶品調理とステキなおもてなしで迎えてくれました。

世界のおいしいモノを食べ歩いたグルメな友が
「世界一おいしいと思う」と絶賛するボロネーゼに舌鼓。
アンティパスト、メイン、手打ちパスタ、デザートまで、何を食べてもおいしい♡
そして、食後にはいつもスペシャル・キャッスル・カプチーノで
私を喜ばせてくれるステキなレストランです。

平日だというのに店内を埋め尽くす優雅なニコタマダムに、庶民は驚いたのでした。

城めぐりのシメは大阪

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長野、京都、滋賀へと続いた旅。ラストは大阪へ。

 

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筍は、生え始めはちっちゃくて黒くて、たけのこの里みたいでかわいい。
しかし、ちょっと成長したものはとても気持ち悪い。自分の身長ほどのたけのこの里、かなり怖いです。

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これだけ竹があれば、日本の竹細工産業はしばらく明るいな、というのが結論です。

 

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芥川山城でしたー。

 

 

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串あげを食べながらがっつり打ち合わせ。
…なんてできるはずはなく、決めることだけ決めて、ただただ楽しい会に。。ま、いっか。

「大阪弁でソース二度づけをたしなめられたい」という小さな夢は叶えられなかったけど、
楽しいオーサカナイトでした。

佐生城&観音寺城

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とても謎めいた城で、一度10時間くらいかけてじっくり歩いていたいと思っていた観音寺城。
さすがにそこまではいられませんでしたが、6時間くらい捧げてきました。

 

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集合時間前に、早起きして支城の佐生城へ。
はじめて行きましたけれど…ここ、すごくないっすかー!?
支城でここまでの長大な石垣があるとは、噂通りの城でした。
いろいろ聞きたいことをまたメモメモ。

 

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うーん、この城は本当に興味深いし見るほど発見がありますね。
著書ではなんとなく結論づけたりしましたけど、まだまだわからないことだらけでわくわくです。
 

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この日はこの後中井先生と会うお約束をしており。
もう観音寺城だけで聞きたいことだらけで頭はぐるぐる。終日テンション高めでした(笑)

お天気もよくて充実した1日でした。

滋賀城めぐり

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長野、京都を経て、この日は滋賀の城めぐり。

 

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久々の玄蕃尾城、相変わらずキチンと整備されていて感激。
山城に興味がある人がはじめて来たらハマっちゃうのではないでしょうか。
技巧的なおもしろさがよくわかると思います。
関東近郊なら山中城へ、と似た感覚。

この後は山本山城、丁野山城、中島城、横山城へ。

 

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晴れたり急にどんよりしたり、晴れているのに雨が降ったりと不思議な天気でした。
神の棲む島といわれる竹生島、本当に神憑ったような夕暮れ時の景観でした。
横山城本丸からの山+虹がとてもキレイで見とれていたら日が暮れてしまい、
タイムアウトになってしまい反省。

 

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横山城本丸に、手持ちの縄張図よりも詳しい案内図を発見。
消えかかっていて見えにくいーーー!と思って舐めるように見入っていたところ…

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翌日会うお約束をしている中井先生のお名前を発見。なぜか安心(笑)

しかし、横山城っていいよねー。
北には小谷城や虎御前山、姉川古戦場、東には北国脇往還、西には北国街道が一望できて
ああ、なるほど近江を南北に分断する要衝だったこともよくわかります。

コンパクトだけれど縄張もおもしろい。違う年代に改修したと思われる一城別郭。

今回は南尾根コースから登りましたが、
数ある城めぐりサイトでのみなさんのご意見と同じく、
日吉神社から西尾根を登るコースのほうが難易度が低くておすすめです。

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道の駅湖北みずどりステーションで購入したランチ。
このあたりは黒豆が名産ですが、黒豆の天ぷらなんてのもあるんですね。
写真中央は“戦国いなり”。
浅井長政が『炊き込み御飯をあげに詰めたものを戦に持っていった』という文献があるそうで。
こんなに豪華なものではなかったでしょうけれど、「へえ〜」と思ってつい購入。
関東の舌からするとちょっと甘めで、「近江だわ〜」とうれしくなる感じです。
琵琶湖の湖魚ではないですが、“うなぎおにぎり”も名物らしい。
“うなぎいなり”もありました。
“うなぎのじゅんじゅん”という湖北の伝統料理があるらしいです。
 

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名物ってわけではないのでしょうが、このかき餅おいしかったです。
ゆかりや海老の味がほのかにして。
しかし写真を並べてみると…すごいカロリーだ(笑)