城メグリスト

萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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第88回箱根駅伝を観戦

お正月といえば、箱根駅伝。
今年は、山の神・東洋大学柏原くんのラストランということで、
伝説誕生を期待しつつ、ナマ柏原くんを見るべく5区観戦に行ってきました。
 

陣取ったのは、中間地点の宮ノ下温泉。富士屋ホテル駐車場側入口の最前列。
毎年テレビを見ていると、宮ノ下だけは選手名の大コールで沸いていて、
応援に一体感があって楽しそうだなと思っていたのです。
きっと取りまとめてくれる有志の応援団がいるんだろう、と。

宮ノ下では、応援旗以外に、全大学の5区選手の名前が書かれた紙まで配布。
やはり有志らしい応援団の方がいて、“柏原コール”の練習もありました(笑)
この方が、次に来る選手の名前が書いたお手製のプラカードを掲げた上で
コールを起こしてくれるので、応援が楽しかったです。

 

宮ノ下を選んだ理由はもうひとつ。
宮ノ下名物の渡邉ベーカリー「温泉シチューパン」が無料で配られるのです!(先着1,000?個)
ただ寒い中待つより、シチューパン行列に並んだほうが時間も潰せていいことづくし、ということで。ふふ。

 

ナマ柏原くんですが、色白のつるつる美肌でした。
そして、太腿がものすごく太くてびっくりしました。
柏原くんに限らず、意外とがっちりで足の筋肉がモリモリ。
もちろんものすごくスリムなんですが、体脂肪がなさそうな感じです。
上半身が細いから、中継だけ観ていると華奢に見えるのでしょうかね。
後で聞きましたが、箱根駅伝の選手は体脂肪率4~5%(!)らしいです…心から衝撃。

毎年テレビ観戦していると、引き締まった表情からも強靭な精神力が見て取れて
とても20歳そこそことは思えないなあ、とただただ尊敬なのですが、
近くで見る選手はとってもフレッシュ。
肌がピチピチで、やっぱり若いんだなあ、と思いました。
汗だくも、若いと美しい(笑)
若いっていいなあ、と改めて思いましたよ、はぁ。

それにしても柏原くんの走りは素人が見ても違いました。
足を蹴り上げてから前に運ぶまでが他の選手と比べてはるかに軽々しく早い!
坂道とは思えぬ軽快な足取りで、マッハで走り去って行きました。。。

そして、意外と健闘していた我が母校。
地味に頑張れー、と密かに応援していましたが、2区、3区では3位になっていて大コーフン。
目の前を通過したときは、熾烈なデッドヒートを繰り広げていて思わず大声援。

テレビ観戦のようにレースの一部始終を見ることはできないけれど、
現地は応援は臨場感があってとても楽しかったです。
選手が近づいてくると花火が上がるし、ヘリが近づくし、ざわめくし。
選手の必死な表情とひたむきな走りは、一瞬見るだけでもちょっと感動するものがあります。
バイク中継のカメラさんのすごいスキルにも感心です。

現地の様子で驚いたのは、ロードバイクの多さ!
大手町から同時にスタートして、箱根を目指してきたんでしょうかね?
あと、意外と直前まで交通規制をせず車両を通している上、
最終選手が去った途端、解除されていたことも驚きでした。撤収早すぎ!
箱根周辺は道がないので理解できるんですが、
あんまり余韻を感じさせてくれないんだなあ、と思いました(笑)

 

復路は、5時半起きで温泉に入り、早々にチェックアウト。
8時に箱根湯本駅前で観戦スタンバイして応援してきました。
8時に芦ノ湖をスタートしたばかりなのに、8:40頃には湯本を通過。
坂道を転がり下りてきたのかという猛スピードで、選手達が駆け抜けて行きました。
8位以降は繰り上げの一斉スタートなので、
あまり時間差なく全選手が行ってしまってちょっとさみしかったかな。

終わってみれば東洋大学のすごすぎる完全勝利でしたが、
いろんなドラマがあるなあ、と思いながら、しみじみ録画を観ました。
全力をかけたシード争いには、観ているこちらも熱くなってしまいます。
そして、繰り上げスタートの瞬間ほど、見ていて辛いものはない。。
中央大&神大の執念と、東農大のコンセントレーションには感服。
年明けに素晴らしいものを見せてもらいました。私も今夜からしっかり仕事がんばろ。
 

三浦まぐろツアー2011

親愛なるホップの会、年末恒例の三浦まぐろツアー。今年は日帰り。
三崎まぐろ祭りで正月用のお刺身や魚介類を買い漁ることがメインイベントです。
とにかく安い!なんでもありな乱暴な商売!試食が充実!
おいしい!あやしい!大好き!
商店街のある町で生まれ育ったせいか、
市場の活気あるムードはものすごく好きで落ち着きます。

 

超肉厚なエボダイ3匹1,000円、巨大な真アジ6匹500円、塩辛、エイヒレ、みそ汁用まぐろなどなど購入。
これで、2012年はしばらくおいしいお魚ライフです♡

 

そして、こちらふっくらシラス1kg、2,500円!
ジップロック持参で分け合いました。
おばさん的行動ではなく、デキる女子ということにしてください。

夜は餃子の街蒲田へ移動して全力締め会。
本場中国では水餃子がスタンダードということは、
<焼き餃子×ビール>のコラボは、日本人独自の食文化ではないでしょうか?うーん、すばらしい!
「もう終電か、早〜い!」と名残惜しみつつ終電で帰りましたが、
16:30から24:30まで飲めば十分ですね(正確には11:30から乾杯)。

今年のお誕生日

心の故郷・仙台で過ごしましたが、
今年は生まれてきたことや生きていることに感謝したいな、と思っていたのでよかったです。
震災後初めて親戚にも会えたし、お墓参りにも行けました(お墓、ズレてた、、)。
自分をとりまくすべてことを大切に、1日をていねいに積み重ねたいものです。

ここでお礼をするのもなんですが、
メールや電話、FACEBOOKのコメントやメッセージなど、
たくさんの「おめでとう」をありがとうございました!

独立祝い、誕生日、クリスマスとプレゼントをいただく機会が多く
「何が欲しい?」と聞かれるたびに
「デジタル一眼レフカメラかmac book airが欲しい」と答えましたが
それは誰も買ってくれませんでした。まだ受け付けております。

 

仙台2011〜光のページェント〜

仙台の冬の風物詩、SENDAI光のページェントへ。

 


東日本大震災で60万個の電球が全損したものの、
実行委員会のご尽力と表参道はじめ全国からの支援で、開催が実現しました。
一瞬消灯してから一斉に再点灯する“スターライトウインク”には思わず歓声。
変化がありすぎたこの地の人々にとって、<いつもと同じように開催されること>は
とてつもなく大きなことなんだと感じました。希望の光になりますように。

 

少しずつライトの色が違うのは、支援のライトだから。
表参道のイルミネーションは小さめで繊細な光でした。

そしてこの夜は、従兄弟に牛タン料理をご馳走してもらいました。
厚切り牛タン焼きはもちろん、トロ牛タンの握り寿司、牛タンしゃぶしゃぶなど。
なんだかホッとした、楽しい夜でした。

Chara Live Tour2011“Very Special”

半年ぶりに、崇拝するCHARAのLive@SHIBUYA-AX。
あれもこれも、大好きな曲目白押し。
20周年の〈Very Special〉にふさわしい、不朽の名曲揃いでした。

「毎日淡々と自分を生きることって難しいよね」とCHARAが言ってました。
いつも音楽を通じて、うわべの無意味さを教えてもらう気がします。
次は2月のポピュラーウィーク2012。

皆既月食

理数系はどうにもこうにも苦手で
何度説明されても原理を理解できないのですが、
とにかくものすごいキレイでした。
冬の空は澄んでいて好きです。

火鍋城で忘年会

女11人でワイワイ、MB友の忘年会。
仕事バリバリ、毎日キラキラ。
パワフル女子の集いは、いつものことながら刺激的です。

このメンバーは、ただ楽しいだけじゃないのがいいんだな。
人生はいろいろあって、それぞれ立場も状況も考え方も違う。
たまに会うだけでは抱えているものを知ることもできないけれど、
別に全員が共有・共感する必要もないし、報告の義務もない。
でも決して、距離を置いて付き合えるからラク、なのではなくて、
遠くてもつながっているような、家族的な安心感がなんとなくあるのです。

いい感じの自分でこの会に参加できるかは、日々のちょっとしたテーマになるかも。
昼間から騒ぎ、おいしいものを食べ、大いに飲むことを、
贅沢ではなくご褒美と思えるように、時間を使いたいものです。

ところでこのお店【蒙古薬膳火鍋専門店 天香回味】の薬膳火鍋、めちゃめちゃおいしかった。
要予約の小龍包も美味。
薬膳というと生薬っぽい独特な香りがしそうですが、この鍋にはうまみしかない!
そして、間違いなく翌日の肌はぷるぷるだ。

ヴィーガンカレー屋さん

住宅街に突然ある、ゆるカフェ風の本格カレー店。

こつこつ、好きなものをひとつずつ揃えて、
こつこつ、バランスを考えてものを置いていっている感じ。
だから、シンプルだけどとても楽しそうな空間になっている。

このお店のすばらしいところは、珈琲がおいしいところです。
豆は丸山珈琲、プレス式で一杯ずつていねいに淹れてくれます。
ヴィーガンスイーツもすべて手づくり。
焼き菓子は、通販のほか、京都でも販売しているようです。
好きなことを極めるっていいですねー。

こちらヴィーガンカレーのお店ですが、意外と食べ応えあり。
常時7種のラインナップ。なんとなーく、また行きたくなる味です。

描かれた姫路城

昨日【浮世絵 戦国絵巻〜城と武将〜】について書きましたが、
先月の姫路取材の際に姫路市立美術館で見た
【描かれた姫路城】のことを思い出したので、書き留めておきます。

油彩、日本画、版画など多種多様な表現で描かれた姫路城の絵が展示された、
計77点の特別企画展です。

現実の姿を忠実に描写するのではなく、
位置を示すための象徴として描かれるのが主流だった江戸後期。
付近一帯が軍隊の管轄下に置かれていたせいか、作品が残らない明治期。
少しずつ姫路城が一般人の目に触れるものになり身近になってくる、戦後。
時代とともにその姿や存在が変わっていきます。
時代ごとにあり方は変化していきますが、
常に人々の中に姫路城ないし城が存在していたというのがうれしいところです。

興味深かったのが、油彩の姫路城。
日本の建築物は繊細すぎて、油彩のモチーフには不向きという通説がありますが、
それでも多くの画家が姫路城を題材に取り上げたということは、
概念を越えて魅了された画家が多くいた、ということ。

油絵の姫路城は、それはそれでステキ。
城好きの私から見ても違和感がないし、
「やっぱり城は和の色彩だよなー、なんか合わないや」ということもない。
どの絵も、変にシブい色を使ったり、質感やフォルムを強調したりせず、
そのまま、一瞬を切り取ったような世界だったのが逆によかったな。

姫路出身の日本画家、丸投三代吉さんの【播磨路】はインパクト大でした。
あれもキュビスムというのかなあ。絵の専門的なことはわかりませんが。
無意識レベルの幻想的な世界がダイナミックに描かれていて、
その現実味のない空想の中に、姫路城が小さいながら存在感を放っている絵なんです。
こんなふうに、世の中に城がナチュラルに存在したらいいのに。
城の計り知れない魅力を具現化してくれているようで、うれしくもあったのでした。

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浮世絵 戦国絵巻〜城と武将〜

太田記念美術館で【浮世絵 戦国絵巻〜城と武将〜】を見てきました。

前期/群雄割拠の時代〜本能寺の変、後期/天下統一〜戦国時代の終焉
の2期にわたり開催され、今回見たのは後期です。

江戸や明治の人々にとっても現代のような“戦国ブーム”はあったのでしょうか。
小和田哲男先生の図録中の解説によると、
いつの時代も人々は前の時代を追憶する傾向があり、
江戸庶民にとっても徳川幕府は忌避するもので、豊臣政権への憧れと回顧願望があったよう。
為政者への風当たりは、現代と変わらないのですね。
農民から天下人になった秀吉のサクセスストーリーは、当時も人気絶大。
それが、現代なら伝説に近い“ものすごく前のこと”なんですが、
江戸後期においては現実みのある“ちょっと前のこと”にしか過ぎないんですよね。
そのへんの臨場感や切実さみたいな温度差もおもしろいな、と思いました。

秀吉が絵の主役になるということは、徳川が家臣として描かれるということで、
もちろん江戸幕府が許すはずはなく、どんどん規制が厳しくなる。
そんな中でおもしろいのが、武将の名前の記述。
真柴久吉(=豊臣秀吉)、武智光秀(=明智光秀)、佐藤正清(=加藤清正)、浮島正則(=福島正則)というように、
仮名を使い架空の人物とすることで、幕府の審査をかいくぐっていたというのです。
もちろん、見る側にとっては<久吉=秀吉>と一目瞭然。
というか、幕府側もわかっていたでしょうが、このへんの審査基準はゆるいようです(笑)
戦国時代のことなのに、源平争乱時代や南北朝内乱時代の設定にしているなど、場面描写もハチャメチャ。
絵師のユーモアとフィロソフィー、幕府とのバトルが垣間見えました。
それから、幕末の黒船来航などによる脅威と江戸城炎上をリンクさせて
現代社会を風刺しているのも、なんともアーティスティックで粋。
浮世絵師というのはやはりジャーナリズムも不可欠なんだなー、などと感心してしまいました。

となると、さぞかし徳川家康の勇猛ぶりが崇められるかのごとく描かれているかと思いきや、
家康はじめ、徳川将軍の姿はどこにも見当たらない。
その理由は「徳川将軍は神格化した存在で、容易に描くなどもってのほか」ということだそうだ。
264年の栄華、などとひと言でいうけれど、
徳川幕府もいろいろ自己プロデュース大変だったのですねぇ。。

城の描写に関しては、
たとえばポスターに採用されている歌川貞秀の【真柴久吉公播州姫路城郭築之図】が
秀吉時代の三重天守の姿ではなく、江戸期以降(つまりは現在の姿)の白漆喰壁の五重の天守になっているなど、
<中世城郭であるはずなのに、江戸期の絵師ゆえに、江戸期以降の近世城郭を描いている>
という事実はリアリティがあって興味深かったのですが、
個人的には、浮世絵においての城の存在とか、絵師が城をどう捉えていたかとか、そういう考察がもう少し知りたかったかな。
合戦図も野戦が中心で、城をめぐる攻防というわけでもなかったですし、
戦国大名と城のつながりを感じさせられる説明もなかったのがちょっと残念。
「ああ、これ、城好きじゃなきゃおもしろさに気づいてもらえないじゃないかー」というもどかしさがあり(笑)、
城マニアとしては、〜城と武将〜というサブタイトルにはちょっと違和感がありました。

この手の展覧会に行くと、周囲はご年配の男性が大半なのですが、
明治神宮前という立地もあってか、今回は若い女性の姿が多く見られました。
(だからこそ、もっと城に興味を持ってもらえるよう城をフューチャーして欲しかったのですが…ブツブツ)
なんにせよ、喜ばしいことです。

図録がなかなか充実していそうなので、これからじっくり読みます。

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