サントリー美術館「NEGORO 根来-赤と黒のうるし」

終了間際の駆け込みを減らしたい、と思いつつ新年早々やってしまいました。。

サントリー美術館での根来展は46年ぶり(!)。
その間に「根来塗」と「根来」の定義も変わったとか。
展覧会も一期一会ですね。
26工程のうち19工程が下塗り。
だから、朱漆が褪せたときに内側の黒漆が生きたまま現れる。
江戸時代のものよりも鎌倉時代の練行衆盤のほうが味わい深く感じられたのも、そのせいなのだろう。
江戸時代になってからも、
20世紀以前は日用品だから塗り直され、20世紀以降は民藝の影響により美術品に変わっていく。
褪せたものの美しさに価値が生まれる背景というのも、歴史好きには響くところであります。
本来は想定外だった黒漆の出現という神秘。
結果的な美、ってあるんだな。
時代に応じて、価値観も用途も変化。
新たな個性を獲得していくというのも、なんだか素敵だなと思いました。
さて、「豊臣兄弟!」に根来寺は登場する…かな?笑
- 日々のできごと l
- 26/01/11/23:59
毎日新聞「パリで見つけた小田原城」書評

毎日新聞、1月10日(日)付の朝刊で、
拙著「パリで見つけた小田原城」の書評を載せていただきました。
うれしい!涙
最後の一文を大切に受け止めて、今年も日々精進したいと思います。
有料記事ですが。会員の方はぜひご覧くださいー
https://mainichi.jp/articles/20260110/ddm/015/070/003000c
謹賀新年

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
Geminiがお馬に乗せてくれました。
AIは思考力を根こそぎ奪っていきそうで。
「使い出したら私は終わる」などと頑なに昭和な考えも抱きつつ、、、めっちゃ楽しいな。笑
適度に柔軟に、意識と愛と信念は持って。
毎日をめいっぱい楽しみたいと思います。
みなさま笑顔多き1年に☺︎
ちなみにこの着物はやや違和感。。
AIまだまだだな!笑
2025年もお世話になりました

年末に寝込みがち。
私の2025年末はタバルとともに撃沈です。
でも、いなもとかおりさんがインスタで拙著の感想を書いてくれていて元気出た⤴︎
写真は金田城(対馬)の暗渠。
いやー、これすごかった!
来年も元気にお城に行って、たくさんの人にあって、いっぱい豊かな時間を過ごせますように☺︎
今年もお世話になりました。
来年もお世話してください。
よいお年を〜🎍
新刊【#パリで見つけた小田原城】こぼれ話10/ロワールの古城

新刊【パリで見つけた小田原城】 こぼれ話10です
これでいったん終わり〜
🇫🇷2章(フランス編)-7.8.9 ロワールの古城🇫🇷
シャンボール城・シュヴェルニー城
アンボワーズ城・クロリュセ城
シュノンソー城
THEフランスの城!なロワールの古城。
どれも絢爛豪華な宮殿に見えて、実は軍事要素が色濃い城もあれば贅の極みの王宮もあって、バリエーション豊か。
日本でいう〈国衆〉みたいな地方領主の〈伯〉が地域抗争のために築いた軍事的な城がはじまりで、
それがいろんなパターンで改造されていくからです。
どんなエッセンスが、いつ、誰により投じられたかで、現在の姿が変わります。
なぜここに密集するかは、ロワールの立地と地勢。
「ロワールの古城はさすがに日本の城とは別世界のはず」とイメージして訪れたけど、そうでもなかった。
発展の経緯に共通項あり。
やっぱり城はおもしろい!

新刊【#パリで見つけた小田原城】こぼれ話9/ヴォーバンの城塞③リール城塞

新刊【#パリで見つけた小田原城】 こぼれ話9です
🇫🇷2章(フランス編)- 12ヴォーバンの城塞③リール城塞🇫🇷
日本で五稜郭がつくられた頃、世界では稜堡式城郭はすでに終わりを告げていました。
五稜郭みたいで親近感しかないリール城塞(全然違った)。五稜郭から遡ること約180年、ヴォーバン先生の初期の作です。
ところで五稜郭公園を連想させるシタデルパーク、星型の内部は現役で軍が
「入ったら殺す」的な看板が立つ一方で、動物は放し飼いというカオス!笑
軍施設以外は放置状態だけど、公園のおかげで守られていてとてもいい。
城壁を使ってレスキュー隊が救助訓練してたりね。
リール(フランドル地方)はレンガが盛んで、城壁も狭間も暗渠も精巧なレンガ製。
日本に明治時代に導入される〈フランス積み〉が〈フランドル積み〉であることを初めて知りました。
🙋♀️小見出しリスト
・異国文化の風薫るリール
・殺気と憩いのシタデルパーク
・レンガの堡塁とヌフ・ブリザックのスゴさ
・五稜郭は時代遅れ?
・五稜郭にみる日本の奮闘
・海を渡った夷酋列像と北斎漫画

新刊【#パリで見つけた小田原城】こぼれ話8/ヴォーバンの城塞②ヌフ・ブリザック

新刊【#パリで見つけた小田原城】こぼれ話8です
🇫🇷2章(フランス編)- 11 ヴォーバンの城塞②ヌフ・ブリザック🇫🇷
自作のTシャツで挑んだ、念願のヌフ・ブリザック! (居場所と構造を確認しながら歩けますサイコー)
見てください!五稜郭がかわいく思えてくる、かわいく美しく恐ろしい幾何学の城塞を!
いや、広大すぎて見てもわからないだろうし、私もどこを歩いているかわからなくなった。
ので、Tシャツ大活躍!構造と位置を確認しながら歩きました。
観光案内所のお兄さんに「クールなTシャツ着てるね!そんなに好きならコレあげるよ」
と、空撮パネルをもらいました。
こんなことしてもらえるのは子供とオタクだけ。うれしい🤍
大興奮の全容は、本書でどうぞ。いやー、すごかった!!!
🏯小見出しリスト
・ホテルヴォーバンの朝食おじさん
・ドイツ国境付近の城塞都市へ
・国境の変動とアルザスの星
・双子都市・ブライザッハ
・日本の城と同じシンプル化
・感激!ヌフ・ブリザックを歩く
・気になる城の向きと間合い
・安心・安全の城壁内部
・細かすぎる築城指示
・その頃、江戸時代中期の日本では

新刊【#パリで見つけた小田原城】こぼれ話7/ヴォーバンの城塞①②③

新刊【#パリで見つけた小田原城】こぼれ話7です
🇫🇷2章(フランス編)- 10 #ヴォーバンの城塞 ① #ブザンソン要塞 🇫🇷
🇫🇷2章(フランス編)- 11 ヴォーバンの城塞② #ヌフ・ブリザック 🇫🇷
🇫🇷2章(フランス編)- 12ヴォーバンの城塞③ #リール城塞🇫🇷
フランスの城と日本の城に共通項を見出せる一方で、違うものを実感できました。
絶対的に違うのは〈国境〉と〈兵器〉。これを体感して考えることが、旅の目的でもありました。
海という広大な堀に守られた島国の日本と、
言葉も文化も常識も異なる民族が陸続きなフランスとでは、国境の緊迫感が違う。
というより、国境のあり方からまず違う。
民族抗争も王位継承の揉めごともない日本は平和なんだな、と思うのと同時に、
小さな島国でジャポニズムが展開するほどの独自の文化を生み出したり、
開国後にたくましく模索してきた先人たちが誇らしく、思いをめぐらすほど日本が愛おしい。
日本に城塞都市がない理由も考えることができました。
ヴォーバンは五稜郭のような稜堡式城郭を完成させた人ですが、
日本で五稜郭が誕生したとき、世界では稜堡式城郭はすでに終わり新たなフェーズに入っていました。
早くから大砲が発達したヨーロッパの城と鉄砲戦を想定した日本の城のとは〈間合い〉が違い、
城塞や要塞を理解するのにとても時間がかかりました。
しかも、日本の城郭史は約200年ストップ。
私のこの感覚こそ、幕末の江戸幕府と同じだったのかもしれません。

新刊【パリで見つけた小田原城】 こぼれ話6 /フィリップ・オーギュストの城壁とルーヴル城塞 ③

新刊【パリで見つけた小田原城】 こぼれ話6です
🇫🇷2章(フランス編)-5 フィリップ・オーギュストの城壁とルーヴル城塞 ③🇫🇷
フィリップ・オーギュストの城壁、12世紀の城壁がパリ市中に残存しているという衝撃。
半分に割れた塔が歩道を塞いでるという。。
明らかに邪魔なんですが、とくに気にすることなくみんな避けつつ通っていく。
日本ではありえない。社会問題間違いなし。
フランスは、遺跡保護への意識が高い。
国の制度的なものもそうなんだけれど、市民の関心が高く、
なにより日常生活での遺跡との距離が近い気がしました。
それが根底にあるから、案内板にも知ってもらおうという配慮があるし、ガイドもいる。
サイクルみたいなものが日本とは違うなあ、と。
外国人観光客として史跡を訪れたことで、いろいろ気づきがありました。

新刊【パリで見つけた小田原城】 こぼれ話5/フィリップ・オーギュストの城壁とルーヴル城塞②

新刊【パリで見つけた小田原城】 こぼれ話5です
🇫🇷2章(フランス編)-5 フィリップ・オーギュストの城壁とルーヴル城塞 ②🇫🇷
ルーブル美術館の地下に、12世紀のルーブル城塞と城壁が残っているのを知っていますか?
事件現場の如く人々が殺到するモナリザの下で、静かに静かに中世が生きています。
ルーブル城塞を西端の砦として、約5.1kmの「フィリープ・オーギュストの城壁」が囲む。
12世紀、フィリップ2世はパリの街をこうして守ろうとしたのです。
ね?小田原城の総構みたいでしょ。
ヨーロッパは石、日本は土ですけど。
ルーブル城塞はその後、ルーブル宮殿として国王の城にトランスフォーム。
そして、ルーブル美術館になります。
(ちなみにヴェルサイユ宮殿がつくられたことで王宮が移ります)
世界中から観光客が訪れるルーブル美術館には、年輪のように重ねられた歴史が息づいているのです。
そしてこれは、日本全国のどの地域でもあること!
城はそこで生きた人々の息遣い、そして積み重ねられた時間を教えてくれるのです。
これに出会えることが、城めぐりや歴史探訪の楽しさです。



