城メグリスト

萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり②〜姫路篇1〜

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旅は姫路からスタートです。

これまでの旅はコチラ。
三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり①〜序章〜


土曜日の深夜に到着し、姫路滞在は日&月曜日の2日間。
日曜日より月曜日のほうが空いているはずなので、姫路城は2日目に。
1日目はレンタカーで、日曜日でも空いているであろう山城へ向かいました。

 

朝ごはん「えきそば」

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姫路の旅をスタートする前に、訳あってちょっと電車でコソコソ朝活。
なもので、朝ごはんは姫路駅ホームにある、一応名物という「えきそば」です。
このえきそば、お土産はもちろん、なんとカップ麺まで販売しています。
まねき屋さんは、明治21年創業の老舗弁当・仕出し弁当・駅弁えきそばの会社さんだそうです。

「おおっ!官兵衛の兜(赤いお椀)をイメージした器か!」と思いましたが、違いました(笑)
麺は中華麺、お出汁は和風という珍しい麺。

うーん、でした。私は。あくまで好みですよ。
お店のおばちゃまの感じがとてもよかったので、
ホームで電車を待つ間にささっと食べることに旅らしさを感じるような、
雰囲気を味わいたい方にはよいかもしれません。

 

広峯神社(黒田官兵衛の祖父・重隆ゆかりの神社)

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大河ドラマの影響でいきなり有名になりました(笑)

官兵衛の家というのは、端的にいうと安泰なお家柄ではありません。
流れ流れて播磨へたどり着き、
官兵衛のおじいさんにあたる重隆が、ここ広峯神社を拠点に黒田家秘伝の目薬を売って大成功。
商売に成功することで財を成し、発展することになります。

ここで重要なのが、商売を繁盛させると同時に、
情報収集のネットワークを構築したこと。
御師と呼ばれる神社の神符を全国に売り歩く人に一緒に目薬を売ってもらうのですが、
各地を渡り歩く御師は、各地の最新情報を握っている情報通。
そうした人々と密になれば、おのずと独自の情報入手ルートが築けるわけです。
この頃の商人や僧侶は重要な情報収集者でもあり、雇うケースもあったほど。
商売をしながら、お金では買えない強靭な情報網を構築できれば、そりゃ、無敵です。

この情報網と“情報収集する習慣”が、
官兵衛が有能な軍師になる最大の武器といえるのでしょう。
大河ドラマではさらりと流されていましたが
織田方につくことを進言したのも、当時の小寺家にとっては衝撃的だったと思います。
その状況で理路整然と説得できたのは、ただ信長の凄さだけを予知するカンのようなものだけではなく、
社会情勢を的確に分析できる情報網がベースにあったからです。
後に関ヶ原合戦で迅速な動きができたのも、早船を完備していて、いち早く情報をキャッチできたためでしょう。
情報は集めればいいというものではく、活用できる能力が必要ですが、
なにかを決断するときに武器になるのは間違いなく、このあたりは現代と通じるものがありますね。

ちなみに大河ドラマでいうと、白装束を着たやけに情報通な人が御師です。

広峯神社は姫路駅から車で15分もあれば着く場所ですが、
山の上の少し隔離されたような場所にあります。
一目を避けるような場所で忍者のように情報収集しながら頭角を現す黒田家は、
怪しい一族に見えたような気もします。

 

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目薬の木を示す看板やノボリもあって、なんだか官兵衛ムードが高まりました。
境内にやけに人が集まっていて、やっぱり大河ドラマ効果かと思っていたら、
なんとアイドルが歌いだしました。しかも本殿で!
なにも、本殿内でそんなことしなくても…。正直、ちょっとがっかりでした。
その程度の場所なのかなあ、と思っちゃいますよ、一般の観光客は。

ちなみに目薬はロートZのような点滴ではなく、軟膏です。

 

三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり③〜姫路編2〜  に続きます。