三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり③〜姫路編2〜
姫路の旅、広峯神社の続きです。
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三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり①〜序章〜
三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり②〜姫路編1〜
置塩城(国史跡赤松氏城跡のひとつ)
やっぱり、アイドルも来てくれないような人けのない山城は落ち着くなあ(笑)!
置塩城は、標高370m、比高310mの置塩山に築かれた山城で、播磨の守護大名・赤松氏の本城。
「赤松氏城跡 白旗城跡 感状山城跡 置塩城跡」のひとつです。
赤松氏の居城といっても、大河ドラマの序盤で小寺家が激しく敵対していた
龍野城の赤松氏とはちょっと違い、簡単にいうと龍野城の赤松氏の本家といったところです。
赤松氏は嘉吉の乱で滅亡後、20年後に赤松政則が復興を許され、応仁の乱で播磨を攻めて復興します。
政則が文明元年(1469)築いて赤松氏の本城としたのが置塩城です。
置塩城の赤松氏が、小寺氏(官兵衛の主君)・龍野城の赤松氏・浦上氏(大河ドラマで小寺氏と敵対)らを
領国経営のために重用していくのです。
置塩城の赤松氏は、かれらの家のボスというところですね。
置塩城は天正5年(1577)、5代則房のときに、織田信長(羽柴秀吉)に降伏。
置塩城は天正8年(1580)に秀吉によって破却され、姫路城に転用されたといわれます。
ということは、姫路城にある多数の櫓や門のうちのどれかが、置塩城のものであった可能性があるんですね。
(写真上段左から)登城口。車10~15台ほど置けるスペースあり/登城道1/登城道2
(中段)南曲輪群
(下段左から)茶室跡虎口/茶室跡の土塁/茶室跡から二の丸方面への道。登り切ったところに案内板がある
登りはじめて30分で二の丸南側の案内板に着きます。
私は女性にしてはさほど遅くないスピードですので、
女性グループで休憩しつつだと1時間弱かかるかもしれません。
二の丸を取り囲む南西曲輪群や二の丸北曲輪群などひと通り見て、
そこから本丸まではさらに10分ほどかかります。
観光ブログなので城の構造など専門的なことは書きませんけれど、
いわゆる典型的な中世における守護大名の城というところ。
しかしさすがは赤松氏の本城と思わせるスケールと技巧さが感じられます。
特徴は、城山の緩斜面をうまく利用して大規模な曲輪を並べていること、
二の丸をとりまく曲輪群の技巧さでしょう。折れが多用されています。
二の丸をベースキャンプのようにして放射状に曲輪を並べていることから、
実質的な本丸は二の丸と思います。
本丸は詰丸のような位置づけなのかもしれません。
(写真上段左から)南西曲輪群への分岐。左へ下ると大石垣がある/南西曲輪群1/南西曲輪群2
(下段)大石垣
見どころは、各所に見られる石垣。
代表的なスポットは南西曲輪群の大石垣です。
本丸西側の石垣もグッときました。
石垣好きな私ですが、二の丸北曲輪群と二の丸間の堀切と土塁、
切岸とその周辺の横矢が掛かる構造はそれ以上に圧倒されました。
(写真上・中段)二の丸北曲輪群と二の丸間の堀切と土塁
(下段)二の丸
(写真上段左から)本丸西側の石垣/本丸への登城道/本丸南曲輪群
(中段左から)本丸虎口/本丸1/本丸2
(下段左から)本丸から播磨灘方面を望む。左斜め前(南)が姫路、流れるのは夢前川、その隣は番城山城跡。
/案内板が設置されているてわかりやすい/本丸から北を望む。
遺構のスケールが大きく、国史跡だけあって整備もきちんとされています。
看板も設置してくれているため登城しやすく満足度の高い山城といえますが、
山城デビューにはハードルが高いかも。
戦国時代後期のいわゆる技巧的な山城で足慣らし(目慣らし?)してから訪れると、
時代の違いによる城の姿の違いが見えておもしろいと思います。
この城では、立地に注目するといいですね。
城へいくと、たいてい山頂からは絶景が拝めるはずです。
それはすなわち、見晴らしがよく街道や国境を見渡せるということ。
急峻な山に築かれた城は監視台でもありますから、景色がよいのは当たり前なのです。
置塩城の地形的な特徴は、
西から南にかけては夢前川が流れ、北部は断崖の急斜面となった天険である、ということ。
この山が播磨・但馬を結ぶ街道を見下ろす要衝であることは大きなポイントです。
このあたりをなんとなく確認しておくと、軍事拠点としての優劣が見えてくると思います。
城、とくにこの時代の山城は、立地が命です。
タイムアウトで今回は西曲輪群はパス。また行きたいです。
ランチ「富山のマス寿司おにぎり」
山城めぐりをするときは、コンビニおにぎりがルール。
今日はどうしてもあと2城行きたかったし、
食事するところもないことがわかっていたので、コンビニで済ませました。
しかし、コンビニも地域性があってけっこう楽しいものなんです。
マス寿司おにぎりは、富山直送なんですねえ。ぜいたくだー。
姫路では当たり前なのでしょうけれど、東京人にはこんなことがスペシャルです。
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