新刊「地形と立地から読み解く「戦国の城」」9月14日発売です!
15冊目の著書、「地形と立地から読み解く「戦国の城」」が刷り上がりました☺︎
製本されると、なかなか厚い。
312ページ、4Cです。
〈城の地形と立地に注目して、戦国時代の城の種類と変化、役割と意義、実用性などに迫った1冊…〉
という内容紹介はAmazonなどをご覧いただくとして。
再来年あたりに満を持して山城の本を書いてみたいなあ、と思っているのですが、
その前に整理しておきたい頭の中のもやもやをひとつ、浅く広く形にしてみた感じです。
戦国時代の城や山城への関心が高まっているのは確実で、それはとてもうれしい。
ただ、制作的な視点と都合でそれっぽくかい摘んでまとめて「こんなもんか」みたいな世界を形成したくない。
私は、そこからはちょっと離れたところにいたい。
(いや、それも大切なのだろうけれど、そういうパッケージ化は私がしなくてもできる世になったので私は積極的にはやらない)
スピード感が求められる時代ではあるけれど、端折と要約は厳密には違う。
私は広い間口をこっそりつくると同時に、あと半歩先の空間をひっそりと手入れするような、
そういうことに主眼を置いてやっていきたい。
あまり人に知られずに、静かに。
例えとしては微妙だけれど、、、夏フェスのような世界をイメージして日々過ごしています。
3日間どっぷりと浸かったところでその世界を網羅できるわけでもないけれど、網羅する必要もないし強要もされない。
そもそも網羅ってなんだ?っていうような。
限りなくフリーダムでダイバーシティーな、そういう世界が城にもあって、
ちょっと渋いかもだけど音楽と同じように身近なものだと思っているのです。
楽しみ方や興味、距離の取り方なんて、人それぞれってこと。
そこに何をどう乗せていくかが大事だしおもしろい。
とか理想論も書きましたが。
当然ビジネスなので売れないと私には明日はありません。
買ってくだせえー(切実)!!
よろしくお願いいたします☺︎
ところでこの本、取材は3年前、脱稿は2年前!
ご協力いただいた各所には、一応形になり面目がたったと安堵しております。
ありがとうございました。
中断したり急に動いたり、1Cを前提に書いたのに4Cになったりと、正直なところやりにくかった。
不本意なところも多い1冊となったけれど、これも大きな勉強。
また次への糧に。
Amazonに抜粋されている紹介文はコチラ↓
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本書は、城の地形と立地に注目して、戦国時代の城の種類と変化、役割と意義、実用性などに迫った1冊です。
キーワードを挙げて章立てし、訪れやすい城を例としながら、なぜその地形と立地が選ばれたのか、どのようにしてその地形と立地を生かし、いかにして戦ったのかを解説しています。
ひとつひとつの城について多面的に追求するものではなく、縄張を読み解き軍事的な工夫や実用性を検証する本でもありません。歴史的解説も、城の見どころも思い切って省きました。ですからガイドブックとしての実用性はありませんが、城を実際に訪れたとき、地形と立地という見地からその城の本質に深く迫り戦略に思いを馳せられるよう、端的にまとめています。
第一章の「城の分類と戦国の城の基礎知識」は序章として、「立地条件による城の分類」をテーマに、城が築かれる場所による呼称の違いと特徴、山城の誕生と平山城への移行、山城の構造について簡単に解説しています。
第二章は「戦国の城を読み解くキーワード」がテーマ。「地形」「地質」「街道」「国境」「支城網」「付城・陣城」「変遷」「改造」という8つのキーワードを取り上げ、戦国時代の城と戦いを具体的に読み解いていきます。実例として、それぞれのキーワードがカギとなる有名な戦いも紹介しています。
第三章では「戦いの城を歩く」と題し、第一章と第二章を踏まえた実際の城歩きを紹介しました。鳥取城攻め、韮山城包囲戦、小田原攻め、関ヶ原合戦と、いずれも現地を歩いてこその醍醐味が実感できる城を取り上げ、著者自身が感じる山城歩きの楽しみ方を綴っています。
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