彦根で講演
井伊家の菩提寺、佐和山城下の清涼寺にて、彦根城についての講演でした。
世界文化遺産を目指す彦根城、今年10月に事前評価の結果が出ます。
世界遺産の称号を得るのはすばらしいこと。
でも大切なのは“称号を得ること”ではなく、“称号を得るだけの価値があると知ること”。
そもそも歴史とは切り取られた一時期でなく、今日の決断もいずれ歴史になる。
そして、誰かに決められたものではなく、価値や道は、地域で、自分で見出してほしいな。
市民ひとりひとり(特別史跡彦根城、国宝天守は彦根市民のものではないから厳密には全国民)に、
当事者意識を持って本質に目を向けてもらいたい、
そんな思いを込めてお話ししました。
今朝1時間半くらい城下を散策したのだけど、
城下町含む彦根城の独創性と受け継がれた現況に改めて感激。
また、講演にあたり江戸中期〜後期の史料や近現代までの資料を読んで、
彦根藩の特殊性は江戸時代や幕藩体制を知る上で本当におもしろいなと感じました。
わりと知ってるつもりの彦根、まだまだ知らないこといっぱいだ。勉強したい。
私の講演の前に発表してくれた、滋賀県立彦根東高校新聞部のおふたり。
事前に拝見した新聞コピーにすでに感動。
わたしライターですと名乗るのが憚れるほどの、取材力、中立性、構成力、筆力。
(16年連続全国最優秀賞受賞とのこと!)
お隣の伊藤くんはお城好きが高じて彦根城内に建つ彦根東高校に進学したそうですが、
好きな方向に引っ張られることのない、ブレない記事とプレゼンに感服!でした。
このような新聞部が存在することが、すでに彦根の文化であり遺産…などと思ってしまいました。
お話ししたら普通の高校生でかわいかった。笑
私も城を好きな気持ちは負けないぞ。
深め、考え、工夫して、伝えていこうね。