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萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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【城メグツアー #6江戸城】レポート

2010年12月23日(祝・木)開催、「城メグリストと行く!江戸城ツアー」レポートです。
※江戸城について詳しくは<日本全国城ある記>で改めて。

「江戸城ってドコ?」とよく聞かれますが、皇居のあるところです。
厳密には、江戸城内の“西の丸御殿”というエリアが、現在の皇居。
飯田橋、市ヶ谷あたりの外堀までをお城とするならば、
おおまかにいうと現在の千代田区はすっぽり江戸城内、ということになります。
江戸城内に足を踏み入れたことがない人など、東京人ならいないのです。

・・・と、江戸城のスケールの大きさ談義とは裏腹に、本日はせま〜いエリアのみ訪れてきました。
目的は、天皇誕生日の一般参賀!
ふだんは東御苑しか入れませんが(松の廊下、大奥跡などが見られます)、
この日は皇居内(=江戸城西の丸)に侵入できる、城マニアにはたまらない日なのです!!

 

一般参賀に向かう前に、大手門〜平川門を30分ほどぶらり。
今日は閉園ですが、どちらも東御苑の出入口ですから、橋も渡れ、門も通れます。

 

竹橋を越えると見えるのが、平川門。
平川門は、江戸城の裏門。御三卿(清水・一橋・田安)の登城口でもあったようです。
また大奥の通用門としても機能していたようで、春日局が門限に遅れて一夜をここで明かしたという伝説も残ります。
また、平川門は鬼門にあたるため、<不浄門>とも呼ばれ、城内の死者や罪人を運び出す門でもありました。
忠臣蔵の浅野内匠頭も、大奥の江島も、この門から出たということですね。

この橋の柱についた緑のたまねぎのようなものを<擬宝珠(ぎぼし)>といい、
江戸時代から残る貴重なモノだったりします。
よーく見ると、つくられた年や、大工さんの名前などを見ることができます。

橋もたくさんあって、おもしろいんですが…それはいずれ城メグツアーで。

 

さて、一般参賀へ向かいます。すごい人混み。ちなみに日本の国旗は通行中に配られます。

 

荷物検査&ボディチェックと、さすがに厳重。
デジカメの電源をONされました…デジカメ型爆弾とか警戒してるんですかね?
ボディチェックは本当に全身なでまわし。こんなに人に触られたのは久しぶりでした。

 

↑この3枚は、ふだんの様子(2010.9.12撮影)

皇居といえばこのアングル、二重橋。ここから先は皇居の敷地になるため、通常は立ち入り禁止です。
厳重警備に阻まれ、遠くから指をくわえて眺めることしかできません。

 


それが!!こうして堂々と侵入できるなんて…天皇陛下、お誕生日おめでとうございます!

この二重橋、手前から見て2つの橋がかかっているから二重橋、と思われがちですが、違います。
手前の橋は、江戸時代は西の丸大手門にかかる橋。現在は正門石橋(=皇居の正門)。
奥が、江戸時代は西の丸下乗門にかかる橋。現在は正門鉄橋と呼ばれます。
正門鉄橋が、木橋から鉄橋になる前、桁が二重だったことから通称二重橋になり、
その名残で、二重橋と呼ばれています。

 

西の丸大手門は、高麗門と渡櫓門が一直線。おおっ、石垣も、土塁らしきものも見事に残ってます。
門をくぐると、ぐるりと右折。まっすぐに進めないのも、防備のひとつです。

 


そして、見えてきたのが…伏見櫓!!どうです、見事な景観ではないですか〜!?
この長屋状の建物は<多聞(たもん)>。いわゆる防衛施設で、武器庫であり、窓から攻撃をする場所です。
本丸内は、この多聞でぐるりと囲まれていたはずですが、今櫓と多聞がセットで現存しているのはここだけです。
ここも、ふだんは遠くから眺めるだけなので、間近で見られて感激!!!

 

ここの石垣も、城メグリスト的にはかなり気になります…が、それは別の機会に。

 

さて、二重橋を渡り、中門を越えると、皇居宮殿に到着します。ここが、TVでもおなじみの一般参賀の長廊下。

 

待つこと30 分、天皇陛下のお出まし〜!見えましたよー。
とてもおだやかでにこやかな天皇陛下。背筋がシャンとされているみなさまでした。雅子さま、とっても美人。

 

退出は、宮内庁方面へてくてく。この道が、また、絶景ではありませんかー!!
遠くに見えるは富士見櫓。ビル群との異色のセッションがまたオツ。
いくつかの門から退出することができますが、
宮殿を左手にして進み、左手に宮内庁、右手にあるのが坂下門です。巨大!
老中だった安藤信正が水戸藩浪士らに襲われた、坂下門外ノ変、の現場ですね。

 

宮内庁では名刺をお渡しすることができます。

 

あっという間に撤収する皇居。遺構を慌てて撮影。せっかくなのでそのまま進み、桔梗門から退出します。

 

これも見たかったー!!蓮池堀。
まるで電車に群がるカメラ男性のごとく、私もお仲間らしき方々と、シャッターを押しまくりました(笑)
この石垣の上が、本丸。小さく見える白い壁が、本丸に唯一残る富士見多聞。
遠くに見える橋は、本丸につながる西詰橋。武道館のたまねぎも見えますね。そして富士見櫓に到着!

 



この素晴らしいビュー!江戸城で唯一現存する、三重の富士見櫓です。
江戸城の天守閣は火事でほんの数年しか存在しませんでした。
その代わりとして、江戸城の“顔”になったのが、この富士見櫓です。
ここも、ふだんは柵越しに、遠くから覗くことしかできないので、このショットは貴重。
う=ん、言葉になりません(笑)

 

富士見櫓を抜けてまっすぐ進むと東御苑に抜けますが、ここを右折して桔梗門へ向かいます。

 



桔梗門は、別名内桜田門。門をくぐると、渡櫓があり、すぐ左手に高麗門があります。
ここも、ふだんは立ち入ることができない場所です。
桔梗門を出て、左手にあるのが、皇居ランナーならおなじみの辰巳櫓。
実は、石垣が折れ曲がるところに建つ隅櫓としては、唯一の現存です。

 

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一般参賀の後は、皇居ショッピング。
ラベルに二重橋があしらわれた、参観記念の清酒を購入しましたが、
この太田酒造さん、太田道灌の御子孫(18代目)なのだとか!ほぅ〜。

 

城メグツアーは、グルメにも手を抜かないのが信条です。
今回は江戸野菜ではありませんが、地産地消を意識して、国産野菜の自然派ビュッフェです。
お茶の水のホテルジュラク内にある、<百彩健美 あけびの実>さん。
写真はまったくおいしそうではありませんが、ここはヒット!
全品制覇などできない品目の多さで、どれも美味。しかも、揚げ立ての天ぷらも食べ放題!
食材もドリンクもデザートも有機づくし。天然だし、無添加ベース。1,580円はリーズナブルすぎです。
それにしても、いいお野菜って、甘くて味があって、ホントおいしいですよね〜。

 

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食後は、湯島聖堂へ。この石垣、現存ではないかとソワソワ…調べてみます。

 


江戸城の表鬼門を守る、江戸総鎮守、神田明神。
関東の鎮護役・平将門が祀られ、徳川家康の関ヶ原合戦の際に授かって勝利したことから、勝守も有名です。
国学発祥の地であり、銭形平次もよく知られていますね。

 

資料館では、江戸時代から続く神田祭の歴史を主に展示。
神田祭は天下祭ともいわれます。理由は諸説ありますが、いずれにしても徳川幕府公認の祭りで、
神輿や山車が江戸城内に立ち入ることを許されたばかりか、将軍や大奥の女性が見物したのだとか。
ジオラマの奥に、江戸城の壁画が。天守閣があった時代の絵ですね。

 

表参道口、甘酒で有名な天野屋さんでお買いもの。
ものすごーくかわいいポチ袋、ざんざん悩んで6種購入しました。天野屋さん名物の芝崎納豆もGET。

 

総武線沿いは外堀ですが、現存部分やら水路については、勉強不足でさほどわかりません。
飯田橋〜水道橋あたりの線路は、たしか土塁の上なんですよねぇ…?
もっと勉強して、このあたりの江戸城下ウォークも、城メグツアーでやりたいと思います。

 

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