弘前2015冬①〜弘前城雪燈籠まつり〜
寒波とともに、弘前へ。
第39回弘前城雪燈籠まつり開催中の弘前城へ行ってきました。
寒いところは好きだし、防寒対策もバッチリ。
おかげで雪国の冬、冬の弘前城を満喫できました。
水堀が雪堀になっていましたが、これもまたステキ。
石垣に雪がかぶるとさざれ石のようになりキレイで好きなのですが…さすがにちょっと雪かぶりすぎ(笑)
弘前城の現存する5棟の城門と3棟の櫓。
とりわけ城門は特徴的で、一重目の軒が高く、屋根の軒が直線的です。
豪雪に耐えられるよう雪国仕様なのだろうと思っていましたが、それを実感できました。
櫓も、雪景色に映えていました。弘前城はよく雪が似合いますねえ。

弘前というと桜の名所のイメージですが、
弘前城雪燈籠まつりはみちのく5大雪まつりのひとつに数えられる冬の風物詩でもあるのだそう。
雪燈籠は木枠の中に雪を詰め込んで、高さ約2m、幅約1mほどの雪柱をつくり、
1~2日後に木枠を取り外して燈籠のかたちに削っていくそうです。
火袋部分を彫り込んで武者絵を飾れば完成。
中には豆電球を入れてあかりを灯しています。
関東人の憧れ、雪の滑り台を初体験しました。
子供の頃から、テレビで見て憧れていたよ…!夢が叶いました。
プロジェクションマッピングも行われました。動画撮ったけどアップできず、、、。
本丸から岩木山に向かってのぞむ蓮池のまわりに並ぶのは、ローソクを灯した小さなかまくら。
まさに、雪と光のファンタジー。

地元の小学生の絵が描かれた燈籠。かわいい!
よく見たら、弘前城のイラストの登場率が高かったです。
個性はあれど、みんな上手!地域のシンボルなのだなあと感じました。
幻想的な弘前城の天守があらわれました。
石垣修復工事についての立派な看板も設置されていました。今日は近づけず。
弘前城はついに今夏より天守が移動されるため、
おなじみの下乗橋(赤い橋)越しの天守の景観は10年くらい見られなくなります。
桜のシーズンに一度見てみたい、という人は、今春がラストチャンスです。
天守は、夏には曳屋工法という方法で本丸にスライドされます。

すでに水堀の水は抜かれています。
その上に雪が積もっているわけですが…驚いたのは、堀の浅さ!
講座や講演などで、水堀の深さについてよく質問されます。
ものすごーく深いと思っている人がわりと多いのですが、
基本的に2mもあれば十分で2〜3m程度、とされています。
しかし…!この堀、水が入っている状態とほとんど変わらないのでは…?
と思い市の方に聞いてみたところ、せいぜい30〜40mくらいだったとのこと。
「子供の頃に釣りをしていて落ちたことがあるけど、子供ですら膝ぐらいでしたよ」と驚きの証言も得られました。
堀底は沼地のようにズブズブな感じで、水を抜くというよりそれらを埋め立てる作業だったようです。
そもそも水堀である必要もそんなになく、空堀だったのかもしれないなあとも思ってみたり。。
堀底から石垣を間近で見上げられるイベントなど企画しているとか。
これは城ファンにとっては楽しみ!
今回は、弘前市さんからのお声がけで
弘前の観光コンテンツを体感する招へい事業でうかがってきました。
城を通して地域を知り、城めぐり旅を提唱する者としては
地域のことを知りたいとは思いつつも、限られた時間では城に労力と時間を費やしがち。
2日間飽きることなく、改めて弘前の魅力の幅と深さに感銘を受けました。
なによりも個人では出会えない深いところにたくさん出会え、とても貴重な経験になりました。
充実した2日間だったので、ダイジェストを記しておこうと思います。
(続く)
国宝4城めぐりをガイドします
充実した城旅や歴旅でおなじみのクラブツーリズムさんの<歴史への旅>、
『春うらら・・・国宝4名城めぐり 松本城・犬山城・彦根城・姫路城』
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掛川おでん
静岡おでんネタ、しつこくてすいません。
掛川のおでんはまたちょっと違うんですねえ。
牛すじではなく鶏皮でしたし。
静岡おでんは牛すじや豚モツでダシをとって具材を煮込むのに対し、
掛川おでんは鶏ガラで煮込むとか。
掛川おでんはちょっとさっぱりしていて、ダシに独特の甘みがありました。
「静岡は掛川より濃いね。掛川と浜松もまた違うよ」
「家で食べるおでんもまたちょっと違うねえ」
と、浜松からいらしたというおじさんと地元のおばあちゃんが教えてくださいました。
おまかせの盛りをお願いして、この7本で480円。安!
静岡っぽいネタを選んでくださいました。
「粉は?」と聞いてくれるのでもちろんお願いして。
かつおぶしをたっぷりかけるのが、静岡おでんの食べ方です。
すいのやさんは、駄菓子屋さん。
焼きそばもおいしそうでした。
テキパキ働いて、帰り際に「またきてね」と言ってくれたお店のおばあちゃまがすてきでした。
住所は城下6番地。
掛川城のことは、しろくろJOKERのブログvol.23に書きました→ ★
- お城のこと l
- 15/02/04/23:58
2015年城始め〜白水城&下田城〜
今年は訪れた城のことを記しておこうと思ったのですが、さっそくやってない(笑)
訪れた城の数もかなりテキトーなので、手帳には書き留めることにしました。
気が向いたときだけ、こちらにも城名くらい載せておこうと思います。。
2015年の城始めは白水城でした。
年末年始は下田へ行っていたので。
観光スポットになっている石廊崎灯台と対になって漁港を挟み込むような、
長津呂湾の東側に突き出した半島を利用した城。
比高差は70〜80mほどでしょうか。
土塁はしっかり残っているけれど、縄張は技巧的ではなく古いタイプ(鎌倉時代か)で小規模。
いわずもがな、強みはその立地です。
伊豆半島の南端にあるだけでなく、長津呂湾の細長い入り江を掌握するようになっていて、海上ルートを押さえるためには好立地。
軍事基地ではなく、水軍基地みたいな城かと思われます。
主郭のみの踏査となり、空堀は発見できず。立派な井戸あり。
石積みっぽいものが本物だとしたら、北条氏時代も現役だったということでしょうか。
ちなみに2014年城納めは下田城でした。
ホテルを抜け出し…大晦日まで諦めない(笑)。
2014年最後の太陽が沈む中のトレランになりましたが満足。
有名な城なので概要は割愛。行きやすくて気軽に畝堀が見られる城は、ともあれ貴重です。
畝をつくる必要があるのか、と疑問に思ってしまうけれど、
これは数日前に中井先生&加藤先生と訪れた韮山城ツアーでお話したことともつながり
(記事が出る前なので詳しくいえません…いずれ書きます)、感慨深く、あれこれ考えながら歩きました。

遠景は元旦に撮影しにいきました◎
- お城のこと l
- 15/01/31/12:00
雪の江戸城
雪化粧した江戸城を撮りに行くも、着いたときには雨に。
雪よりも、修復したての漆喰壁の白さが際立っていた伏見櫓。
桜田濠の土塁はなかなか。
鉢巻石垣、もう少し木々から独立できるとよいのですが。
- お城のこと l
- 15/01/30/23:59
唐沢山城フォーラムと栃木の城
栃木県佐野市で開催された
唐沢山城跡国指定史跡化記念フォーラム「お城があると夢がひろがる」に行ってきました。
芸能界きってのお城好き・春風亭昇太師匠と奈良大学学長の千田嘉博先生がご出演されるということで。
さすがは知名度の高すぎるおふたり、1000人先着というホール、満席でした。
通路前の座席に座っていたんですが、通路で関係者らしき人がお話していて
「鳥取の山城サミットにも師匠が出ていて…」
「あのときのパネルディスカッションでは…」といったお話をされていて、
思わず顔を伏せつつ、聞き耳を立ててしまいました(笑)
鳥取の山城サミットでも1500人ほどの来場者があったと聞きましたが、今回もすごい人。
「佐野市で平日、しかも城のイベントでこれだけ集まるってすごいねー」と話されていていました。
昇太さんの落語だけでなく、千田先生のご講演やおふたりの城トークにも頷きつつ熱心に耳を傾けていて、濃密な時間だな、と。
城の保存・発掘調査事業についての理解が深まっていくのはいち城ファンとしてうれしいなあと感じました。
地元の方が知ることがなにより大切ですもんね。
私もあれこれ考えさせられ、そして勝手に刺激を受けたりと勉強になりました。
さて、フォーラムは18:30〜21:00だったので、
寝坊しつつも車をぶっとばし、栃木の城をてくてく歩いてきました。
西方城へ行くぞ、と決めていたので西方城、二条城、真名子城。
そしてフォーラムに備え、久々に唐沢山城もゆっくり踏査。
栃木の城はすばらしいー!
土のしなやかな強さを感じます。
技巧的だけど、思考に柔軟性があって土のよいところを生かせている、ような。
(この抽象的な表現に賛同してくれる方がいるか知りたい)
西方城。
やっぱりすばらしい城です。
ひとり山中で卒倒しそうになれる城。ひとり山中で笑っちゃえる城。
トップの写真は、美しき西方城北側の曲輪の馬出。
しかしやっぱり気になる…東丸の馬出とあるところは二重桝形虎口だと思う。。
二条城。
この時期ならちょっとは見えるかと思ったがやはりダメでした(笑)
しかし土塁と石積みがちゃんと見えるところが私の心を掴みます。
ノコギリを持った地元のおじいさんに遭遇してお互いビックリ。
ちょっとお話をうかがえて楽しいひとときでした。
初・真名子城。
予習ナシで訪れてみたら、思いのほかよい城でホクホク。
しかし、昨日最大の疑問は石切り場。
これ、石切場…なの、か?
3点ほど疑問が解消しないのですけれども。
調べてみていないのでなんともですが…。備忘録的に。
そして…東ノ丸ではなく東郭とすべき、とN先生にいわれそう(笑)。
唐沢山城。
有名なのはもちろん、東日本有数の江戸時代初期前後の高石垣。
歴史を辿っていくと城主がめまぐるしく変わっていて、
石垣も場所によって積み方が違い拡張と改築の形跡がありゾクゾクします。
が、やはりすごいのは、
昇太さんも大コーフンしておられた南東尾根筋の2本の堀切!
尾根筋の堀切をあんなふうに技巧的に屈曲させたり食い違ったりさせてしまうとは、ただならぬ城に間違いありません。
そして、雁木の存在。
どんな全貌だったんだろうー!
根小屋の発掘調査も進んでいて、目が離せません。
それにしても、レーザー測量ってすごい。
佐野市教育委員会さんのさらなる頑張りと市民のみなさんの理解に期待です。
- お城のこと l
- 15/01/29/23:59
静岡の城
静岡では12城ほど歩いてきました。
講演で「ここに住んでいたら毎朝丸子城行きます」発言したもので(笑)、
翌日は朝から丸子城へ。
やっぱりいい城だー。
朝から1時間半ほどかけて。
あとよかったのは、花倉城ですね。
諏訪原城は、いわずもがな。
- お城のこと l
- 15/01/27/23:59
諏訪原城の整備と静岡麦酒
諏訪原城で、史跡整備と発掘調査現場を見せていただき、いろいろ話をうかがってきました。
ベタにいろいろ感心&感動の連続でした。
楽しくうれしく夢ふくらむ1日だったな。。ありがとうございます。
諏訪原城、ますます魅力的な城になるだろうし、
ふらりと訪れたときの満足も高い城になっていくんだな。整備が完了する4年後が楽しみ。
この1ヶ月で、9日間静岡にいたことに。
富士山と桜海老へのありがたみが薄れます。
締めは静岡麦酒。
大好きなうなぎボーンを買って新幹線に乗り込んだのでありました。
駿府城カレッジ①と浮月楼
コミュニティホール七間町で開催された
公益財団法人静岡市まちづくり公社さん主催の
駿府城カレッジ①「お城を知ろう!! ~魅惑の城ワールドへようこそ!~」
に出演させていただきました。
200名ほどの会場は満席。ご来場くださったみなさま、ありがとうございました。
今日もとても勉強になりました。
前田利久先生の『戦国時代の駿府と周辺の城』、
加藤理文先生の『大御所時代の駿府とその周辺の城』に続きまして、
私は僭越ながら『お城の歩き方・駿府城の楽しみ方』というテーマでお話しました。
その後は、山本宏司さんも加わってフリートーク。
本当に、打ち合せなしのフリートークでした(笑)
お三方は、大学の同級生という静岡トリオなのです。
今日は私もお仲間に入れていただいて感激。
前田先生のお話、私は恥ずかしながら知らないことも多くとても興味深かったです。
そして、加藤先生のお話は相変わらずおもしろいなあ、と。
信長と秀吉の城を進化させたような家康の城というのは、
ひと言でわかりやすく表現できる独自のものではなく難しいと思うのですが、
単独で確立できるほど存在だなあと改めてわくわくしました。
個人的には、加藤先生にそのあたり1冊書いていただきたいのですがー。
午前中は、駿府城の研究歴30年の山本さんにいろいろ伺いながら
先生方と4人で駿府城内を歩きました。楽しかったー。
駿府城って、奥が深くて唯一無二。おもしろいし語る価値あり!
駿府城だけで城フェスできるじゃん、と思いました。
4月に公開された坤櫓も初見学。
ヘッドマウントディスプレー、なるものを装着して映像が映し出される
「今昔スコープ」なるものがとてもおもしろい!
江戸時代の駿府城の天守や御殿のようす
近づくと天守の中に入れたりも。
装着者が見ている景色はディスプレイに映し出されるので、まわりの人も楽しめます。
写真は、富士山と櫓がこんな感じで見えたはず、というところ。
とてもおもしろいですが、装着者のようすは怪しいです(笑)
楽しい体験をさせていただきました。
坤櫓のみなさま、ありがとうございました。

昼食は、徳川慶喜隠居屋敷跡にある料亭「浮月楼」さんでいただきました。
社長さんがわざわざご案内くださり、ここでも興味深いお話がたくさん聞けました。

ヨソ者からすると、駿府は家康のイメージが強いですが、
地元では20年も隠居生活を送った慶喜公のほうがおなじみとか。
「けいきさん」と親しまれているのだそうです。
20年間をここで過ごし、ひたすら趣味に没頭したけいきさん。
写真撮影をしたり自転車に乗ったりと趣味人だった慶喜公が
庶民にとって親近感のある存在なのはわかる気もします。
慶喜公の書。なんと達筆!
「なんでも鑑定団に出したら?」という話題が出ましたが、
値打ちや出自が明らかなものはダメなのだそうです(笑)
社長さん曰く、慶喜公はたくさん書を書いていて惜しげもなく与えているため
そんなに貴重というわけでもないです、とのこと。
ちなみにお食事をした建物にも書がありましたが、
こちらは晩年のものとのことで、またひと味違いました。
庭園がのぞめるとってもステキな個室をご用意くださったので、4人で記念撮影(トップの写真)。
…逆光じゃーん。
夜は、先生方と楽しすぎた打ち上げ。
静岡おでん、はんぺんフライ、駿河湾のお刺身などなど。
静岡では刺身盛りに生桜海老、生しらすはマスト。おいしい〜♡
なにげに禁酒明けで、静岡ナイトを堪能しました。

桜エビのかき揚げもおいしかった!しらすのかき揚げもあるんだそーです。
全国城跡等石垣整備調査研究会
会員なのに覚えられない文化財石垣保存なんとか会、が共
立場や役割、職務内容は違えど議論には常に共有すべきヒ
知識だけ増やしてもダメ。結果だけ追ってもダメ。
そもそ
誰かが与える既
その上でオリジナルカラーのものをつくりあげられるか
…と、当たり前のことだけど
- お城のこと l
- 15/01/23/23:59




































































