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萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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四国城めぐり&島めぐり-1

ふぅ…もう2ヶ月が経ちそうですが。ザザッと写真だけ、フォトギャラリー的に。
お城については、改めて<城ある記>でアツく語ります!

1日目(10月6日)は、大洲城&宇和島城です(写真は宇和島城)。

 

  
   
   

まずは愛媛県大洲市の大洲城へ。
大洲城は初めて行ったのですが、「予想外によかった!」というのが正直な感想。
実は失礼ながら、そんなに期待をしていなかったのです。

肱川を見下ろすようにすっくと立つ天守閣、肱川の流れに沿って広がる城下町が美しい。
なにより、大洲の街全体が、とっても心落ち着きました。

城主はくるくる変わりますが、日本三大築城名人の藤堂高虎もそのひとり。
秀逸な城下町づくりが感じられ…もう少し時間をかけて散策したかったです。

肱川の鵜飼は日本三大うかい、とも言われるのだそうです。
ほかの名所と違い、かなり間近でそれを見られるのが特長だとか。
花火も上がったりと、観光でゆっくり訪れたい街でした。

 

   
   
  

大洲城の最大の見どころは、明治に取り壊されながら、平成6年に復元された天守閣。この復元がなかなか希少。
江戸時代に書かれた古地図、明治に撮影された写真のほか、
なんと、江戸時代につくられたと思われる作事方棟梁の木組模型が残っているから。
お城の図面や資料というのは基本的に残っていないので(敵にバレてはならないものだから)、
この棟梁の模型が残っているというのは貴重!
こうした貴重な資料のおかげで正確な復元が実現しているのです。
この事実は、築城史においても貴重なことだと思います。

 

  
  

肱川の遊覧船、電動ではなく手こぎ!
ギコギコ漕ぐ音と、ちゃぷちゃぷ水が波打つ音と、ゆらゆら揺れる振動がとても心地よかったです。
また、川の目線からの城がサイコーの景観美。
古民家もそのまんま。ときが止まったようなキラキラした街でした。

 
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大洲から特急電車に乗り、宇和島へ。
宇和島城より宇和島牛がウリらしい、宇和島(闘牛場があるそうですね)。
宇和島も、かつての街割りがそのまんま残っていて、けっこう街歩きが楽しいです。
伊達藩なので、仙台からの観光客も多いそうです。
ちょうど特別展を開催していた伊達博物館にも寄れました。
 
 

   
  

宇和島城は、現存12天守のうちのひとつ。
日本三代築城名人のひとり、藤堂高虎が6年を費やして築城したお城です。
天守閣は伊達時代のものと思われますが、縄張り自体は藤堂高虎時代の名残が残っているようです。
 
 
   
時代のところどころで補修された石垣が点在していて、石垣好きとしてはうっとり。
「幽玄の美」とパンフレットで表現されている通り、草蒸したうっそうとした感じが独特です。
 

 

 
   
  
宇和島城の天守閣は、お城ファンの間でも人気が高いのだそうです。
格式高くて、芸術的。細かいことはさておき、それは伝わりますよね。
珍しくて「ほう!」と思ったのが、3つの家紋。伊達家の家紋、上から「九曜紋」「竹二雀紋」「竪三引両紋」。
 
 

   
   

内部は、現存天守らしく?貫禄ありますね。最上階からの景観は、すばらしいです。
宇和島城は東側が水堀、西側は海に面した海城なのです。

 

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夕暮れ時は、遊子水荷浦の段畑に連れていただきました。
半農半漁の生活を示す文化的景観として、重要文化的景観の選定を受けているそうです。
このあと、段々畑の上から、瀬戸内海一面がピンク色に染まる絶景を見ました。

*四国城めぐり&島めぐり-2 に続く

 

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