城メグリスト

萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり⑥〜姫路編5〜

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姫路の旅、2日目です。
だらだら書いていたら1日目だけで⑤まで更新してしまったので、ちょっと巻いていきます(笑)

これまでの旅はコチラ。
三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり①〜序章〜
三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり②〜姫路編1〜
三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり③〜姫路編2〜
三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり④〜姫路編3〜
三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり⑤〜姫路編4〜

 

姫路城

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姫路城と官兵衛については、書き尽くし話し尽くしました…(笑)

現在の世界遺産登録されている姫路城は、
官兵衛時代の姫路城とはまったく別の城。
官兵衛が誕生し城主を務めた中世には天守や石垣は存在しません。
姫路城は官兵衛から譲渡された豊臣秀吉が大改築しますが、
秀吉が築いた姫路城も現在とは異なります。
現在の姫路城は、関ヶ原合戦後の慶長6年(1601)に池田輝政が築いた近世城郭です。
…というこころだけ押さえておきましょう。

姫路城の見どころなどについては、
私が書いた中では「お城の手帖」(辰巳出版)がいちばん詳しいと思います。

近世城郭への変遷については
備中松山城を例に、2014年3月25日発売の
「歴史読本」(KADOKAWA)の連載
「萩原さちこのこだわり城郭探訪」でも書いていますので、ご興味ありましたらぜひ。

ちなみに、2014年4月22日に4冊目の著書
「「現存」12天守めぐりの旅」が学研パブリッシングから発売されます。
官兵衛については書いていませんが、
姫路城のことは書いていますのでぜひぜひ手に取ってみてくださいませ!

と、これみよがしに宣伝しまくったところで、ざっと写真だけ載せておきます。

 

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さっと見て去ろうと思ったのに、
引きつけられて離れられないのが姫路城の魔力。何度訪れても、どうしても惹かれてしまう。

大天守の公開、いよいよ来年3月です。
だいぶ木を切ったようで、土塀や石垣までかなり見えるように!
小天守も足下の高石垣までしっかり見えて、スリムに感じました。
大天守以外も多くの修復が見られて、全体的にブラッシュアップされた印象です。
塗り立ての漆喰がキラキラして、眩しすぎるよ!来年の公開が待ち遠しいです。

 

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リの一渡櫓で、官兵衛の歴史館と称して
官兵衛にまつわる資料やジオラマ等を特別展示していました。
甲冑って人気があるんですねー。…と、発見。
私は甲冑より櫓に興味があるので(この櫓、現存ですよ!)、
「この人、どこ撮ってるんだろう?」みたいな人になってました(笑)よくあることですが。
写真の構図がビミョーなのは、被写体が甲冑ではなく天井or窓だからです。

 

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秀吉時代の姫路城は、現在の本丸と二の丸程度とされています。
上山里曲輪下段の石垣は秀吉時代のものとされ、
官兵衛も工事に関わったとされる貴重な遺構です。
岩盤上に築かれた城であることもよくわかる希有なエリアでもあります。
修復されて、よく見えるようになっていて感動しました。

こんなにも青空なのに、時おり小雪舞う姫路城でありました。

 

ひめじの黒田官兵衛大河ドラマ館

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意外とよかったです。
おもしろかったのは、やはり、まだ放送されていないシーンのブースは盛り上がっていないということ。
撮影できるのは、官兵衛の部屋と有岡城で幽閉される土牢のセットの2か所だけだったのですが、
官兵衛の部屋に人が殺到しているのに対し、土牢は不人気(笑)
まだ有岡城の幽閉シーンが放送されていないせいでしょう。
かろうじて近づいて来た方からは、“なんじゃこりゃ?感”がひしひしと伝わってきました。

衣装の展示を見るのも楽しい。
着物の織りや解説があるとうれしかったかな。
年齢や格式によって纏う着物が違うはずで、そのあたりが気になります。

大河ドラマ館というと、出演者のサインが並んでいるケースが多いのですが、
桐谷美玲さんの字がしっかりとしたきれいな字で、
ひと言メッセージも気が利いていて、好感度アップ! ファンになりました(笑)
この方はたぶん教養があるんじゃないでしょうか。うん、きっとそうだ(笑)
そして、中谷美紀さんのサインに感動したでありんす。
同い年なんですが…こんな字を書いておかしくない年齢なのですね。美女すぎる。
どんなサインか気になる方は、ぜひ大河ドラマ館へ(笑)

 

おやつ「お城焼き」

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姫路に来たらコレ。杵屋さんのお城焼き。
杵屋さんのお菓子はどれもおいしくて、包装紙がかわいい。
姫路城前の「いの屋敷」で実演販売していますよ。あったかお城焼きが食べられます。
店員さんの感じもいつもよいです。撮影にも笑顔で応じてくださいました。

 

御着城(小寺政隆の本城)

 

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電車で行ける城、御着城へ。
姫路駅から1駅、さらに駅から城跡まで徒歩15分ほどです。
御着駅から親切に看板を設けてくれていますし、駅にパンフもあるので迷わず行けます。

天守っぽい建物は、現役の姫路市東出張所!
面倒な手続きに出向くのも苦にならなそうです(笑)

 

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大河ドラマではよく登場する、御着城。
播磨時代の官兵衛の主君、小寺政隆の本城です。
現状では想像しにくいですが、御着城が本城、姫路城は支城という関係です。
御着城は江戸時代の絵図によれば総構もある立派な城。
なにもないわけではないですが…かなりマニアックになるので割愛します。
案内図によれば、野球のグラウンドが二の丸。
出張所の裏手に江戸時代に築かれた天川橋が移築されているのですが、
このセンターあたりの凹んだ部分がかつての堀の一部のようです。

すぐ脇にある黒田家墓所には、官兵衛の祖父・重隆と母・明石が祀られています。
ここの石材が気になりました。緑っぽい。
ちなみに、御着城南側の小寺大明神には、小寺家三代とその家臣が祀られています。

 

英賀城(英賀合戦の舞台)

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御着城、三木城と並ぶ、播磨三大城のひとつ。
完全に住宅街化していてほぼ遺構はありませんが、
英賀神社には、土塁が残っています。

官兵衛が毛利の大軍を奇策で撃退した、英賀合戦で知られる場所でもあります。

姫路駅から電車で行ける城ではありますが、
JR英賀保駅から英賀神社までは徒歩20分ほど。
本丸跡を示す石碑はさらに山陽電鉄網干線の西飾磨駅方面です。
南の山陽電鉄西飾磨駅との間に位置するので、いずれにしてもけっこう歩きます。
広大な旧城地は、13か所の石碑を目印にたどることができますが、かなり広大です。
毛利軍が上陸した、田井ヶ浜(英賀の港)の石碑も少し離れたところにあります。

 

ディナー「官兵衛の築城弁当」

国府山城へ行く予定だったのですが、電車を間違えタイムアウト。
姫路を後にし、特急ほくとで鳥取へ向かいます。

 

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シートがTOTTORI!

 

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ディナーは車中で「官兵衛の築城弁当」!
この日は寒かったこともありぐったりでしたが、疲れも吹っ飛びました。テンションMAX!

神戸の淡路屋さんが販売している駅弁で、天守型の陶器に入っています。1,200円。

お弁当は、黒田官兵衛と竹中半兵衛の友情を表現しているらしいです。
鶏つみれ煮、鶏肉揚げ、金平蓮根、味付け菜の花、人参煮、竹炭の黒薩摩揚げ。
家紋の「黒餅」は竹炭を用いた薩摩揚げで再現、厚焼き玉子には官兵衛の焼印も。
最近の駅弁はクオリティが高いんですね。なにげにおいしかったです。
このあと仕事があったため、ノンアルだったのが悔やまれます(笑)

先日中井均先生と盛り上がったばかりだったので、つい西明石駅まで買いに行ってしまった(笑)
というわけで姫路駅に売っている駅弁ではありませんが、
ゲットしたい方は新神戸駅でも売っていますので、途中下車すれば改札を出ずに買えます。

 

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ちなみに、この日の朝食はアーモンドバタートースト。
以前姫路出身の城友さんに連れていってもらい、初めて知った姫路名物。
姫路にもモーニング文化があるそうで。名古屋の小倉トーストみたいなものですかね。
最近は観光客向けでもあるのか、どこの喫茶店でも食べられるそうです。

 

いざ、鳥取へ。
三都城下町物語 官兵衛ゆかりのちょっとディープな城めぐり⑦〜鳥取編1〜 へ続きます。