城メグリスト

萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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ヤマヒルに遭遇!甲賀の城

城友さん5名で、甲賀の城めぐり。
ヤマヒルの大群に遭遇するという大事件が一番の想い出になってしまいました。
このブログは山城ビギナーさんも読んでくださっていると思うので、参考までに経験談を書いておきますね。

ヤマヒルに遭遇したのは、黒川氏城。
登りはじめて5分ほどでしょうか。最初に気付いたのは私です。
恥ずかしながら、トレッキングシューズにまとわりつくミミズかナメクジと勘違いしてました。
払おうとしても取れないし、しつこくまとわりついてくる。
枝を使って取ろうと1人で格闘し、
「なんだこの虫、しつこい!取れないー!」となったところで、ヒルと発覚。
気付けば4〜6匹ほどが、トレッキングシューズの紐の隙間から進軍してきていました。
すごいです、シューズの紐の隙間ですよ。スライムのように、ねじ込むように侵入してきます。
つまり、フットカバーなどで固めたところで防御不能です。
しかも、動きが早い!地肌を求めて猛スピードで這い上がってきます。
衣類の素材によっては、早ければ足から首まで30秒で到達するそうです。

慌てて下山し、ヒルが侵入していないかチェックすることに。
すると、5人中2人が吸血されてました。
1人は首筋に痛みを感じて気付きましたが、
1人はふくらはぎから流血しているのに気付いていない!
自覚症状がないというのも怖いところですね。けっこう肥大化していましたから。
みんなで全身チェックをし合っていなければ危ないところでした。
カメラの隙間に潜んでいたり、髪の毛の中に隠れていたり。。
とにかく急いで全身、衣類、持ち物をチェックすることが大切です。

幸い気付いたのが早かったのと、
それなりに慣れたメンバーで冷静に対応できたので大事には至りませんでしたが、
あのまま登っていたらどうなっていたか…。
そして、「鈴鹿山系はヒルが出る」とちゃんと書いてありました。情報収集不足です、反省。
5〜10月はヒルのシーズン。
また、この日は数日間の雨の翌々日。雨の後はヒルが出やすいのも覚えておきましょう。

さて、もし遭遇してしまったときの、ヒルの対処法です。
これは基本事項ですが、食いつかれたら、絶対に無理矢理剥がしてはいけません。
牙が残ってしまい、出血が止まらなくなる場合があります。
私のシューズから侵入しようとするヒルは、
城友さんが持っていた虫除けスプレーので退治できました。
虫除けスプレーの成分は有効ではないようですが、刺激で撃退できるよう。
城友さんの肌に張り付いたヒルも、これで剥がしました。
あくまで一時的ですが、効果的なことがわかったので、
ヒル専用スプレーがない場合は、とりあえず虫除けスプレーで対応しましょう。

あとは、アルコール、タバコの火、アンメルツなどが有効といわれます。
私達は、城友さんが「ヒルさがりのジョニー」なる
ヒル忌避剤を持っていたのでこれで対応。

調べてみたら、事前対策として身近なのは「塩」みたいです。
◎食塩水に浸したタオルを足首に巻き付ける。
◎塩を靴下などにすり込む。スパッツ等を塩水に浸し、乾かしたものを用いる。
◎塩を布で包んで足首のあたりに巻いておくとヒルはそこから上には登ってこない。
◎女性用ストッキングは蛭が吸い付こうとしても繊維が邪魔して吸い口から空気が漏れるので吸い付けない。
◎木酢液を原液のまま使用すれば、足元に上がらない。少々臭いのは我慢。

遭遇したら…
◎アルコール入りの小瓶の口を山ビルの下にを持っていくと自分から落ちる。
◎たばこの火でヒルを焼く。牙を残さないよう注意。
◎とりあえず、虫除けスプレーで剥がす。
◎傷口から血を押し出し、消毒し、ムヒやレスタミン軟膏を塗って絆創膏を貼っておく。

といったところでしょうか。

それから、吸血したヒルは必ず殺すこと。
血を吸ったヒルは1週間ほどで産卵します。
踏んづけたくらいでは死にませんので、
殺ヒル剤をかけるか、焼き殺すかして確実に抹殺しましょう。

 

「山城へはきちんとした装備で」なんて発言している私、ヒルに対する知識不足は反省です。
もう少し勉強しておこうと思いますが、とりあえず。。。