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萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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東海大学講座【秀吉の中国攻め】

東海大学エクステンションセンター
鳥取県・岡山県連携講座【秀吉の中国攻め-鳥取城・備中高松城をめぐる攻防-】を聴講してきました。

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第1部 鳥取城をめぐる織田・毛利戦争
講師/鳥取県立公文書館県史編さん室専門員(中世分野担当) 岡村吉彦先生

第2部 「宇喜多直家-秀家への遺産-」
講師/就実大学名誉教授 柴田一先生

会場:東海大学 高輪キャンパス

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その土地の専門家の方のお話は、やはり実におもしろい。
とくに岡村先生の「鳥取城をめぐる織田・毛利戦争」は、わかりやすくて楽しかったです。

鳥取城の兵糧攻めといえば、三木の干殺し、備中高松城の水攻めと並ぶ、秀吉の三大城攻めのひとつ。
本やドラマで描かれてしまう籠城戦の悲惨さや勝敗の結果だけに絞らず、
毛利vs.織田の攻防戦の全体像や戦の実態を考察していこう、というもの。
しかも、これまで参考にされていた数少ない鳥取の資料からではなく
(通常2.000〜3,000、多ければ1万以上もある戦国時代の資料、鳥取は200〜300しかないのだそうだ)、
県外のの古文書も洗いざらして、鳥取城を読み解みといていく、というおもしろいものでした。

鳥取城主・吉川経家の書状から読み解く、城主着任の背景と経家の戦略、毛利家の動き。
城攻めの天才・秀吉の功績(やっぱり、あっぱれ!)、信長の思想と策略、政治手腕。
なるほど、織田vs.毛利の、何年にも及ぶ攻防戦の実態が見えてきておもしろい!
じわじわ追いつめて行く織田、でも毛利も黙ってやられるほどバカではない。
だけど、やっぱり織田の方が上手で、少しずつ形勢が変わっていくんですねー。ぞくぞく。

歴史は、年表や箇条書きにすると1行で済んでしまうけれど、
だけど、そこにはたくさんの事情や事実が必ずあって、ひとつひとつ理由があるのがおもしろい。
今と同じように1分1秒を刻んでいて、その歴史があって今があるのだと思い知らされます。

ところでこの吉川経家、秀吉がその奮闘を讃えて切腹を認めなかったのにも関わらず、
拒否して自害した(秀吉が信長から自害の許可を得てから)という
家臣思いで志のある、男気あふれる武将なのですが、
籠城戦中の書状や遺書からもその思いが伝わってきて、じーん。。
ちなみに、先日亡くなった落語家、『笑点』の4代目司会三遊亭圓楽師匠は、吉川経家の直系の子孫です。

 

あまりにおもしろくて、書籍も購入。

こういう講座、もっと聴講したいのですが、平日の昼間が多いんですよねー。
だいたい平均年齢70歳(推定)で、私はエラく浮いていることが多いのですが、
今日はもう少し若い女性の姿がありました。歴女ブームですかね。
それにしても、わざわざ足を運んで熱心に聴講されるご年配の方にはいつも脱帽。
いくつになっても勉強しようという向上心と探究心、好奇心と行動力は見習いたいです。

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