城メグリスト

萩原さちこのプロフィール

城郭ライター、編集者。小学2年生で城に魅せられる。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演などもしています。

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京羅木山城跡・勝山城跡の縄張りをさぐる

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京都から移動して、2日間島根へ。

11月4日(祝)は、
島根県立八雲立つ風土記の丘
京羅木山城跡・勝山城跡の縄張りをさぐる
に参加してきました。

京羅木山城と勝山城は、毛利元就が月山富田城攻めをする際に築いた陣城。
『出雲の山城』編著者の高屋さんのご案内で、豪雨の中の強行軍でした。
金比羅神社から京羅木山山頂へ。そこから京羅木山城A群→B群→勝山城、というルート。

 

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泥んこわんぱく城めぐりー。
「こんな日に山城に行くのはやめましょう」というような天候。
通常ならイベント中止だと思うのですが、動じない出雲魂に尼子の気概を感じました(笑)。

 

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尼子攻めの際に大内義隆や毛利元就が陣を置いた京羅木山城から見下した、尼子氏の本城・月山富田城。
もう1枚の晴れている方の写真(※翌日撮影)はその逆で、
月山富田城から見た京羅木山城(右手前が元就の本陣・勝山城)。

こうして至近距離で対峙しつつ、周囲の山々の小さな城も巻き込んで城塞化し、
連携しながら標的の城を落としていく。
城をパーツで見ていくのも楽しいけれど、点と点が線で繋がるともっとおもしろい。
そこにはもちろん歴史も絡んでくるけれど、
年表に1行でまとめられる前のサイドストーリーみたいなものがたくさんあって、
その一面を見つけるのも城の楽しみのひとつなのだと思うのです。

 

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ウワサの勝山城の遺構に大コーフン!
畝状竪堀40本は圧巻。
1本が大規模で、ダイナミックなものでした。残り良好。
薮っているので、例の如く写真にはうまく写りません・・・。

3本の大堀切もしっかり残っていて、これまた圧巻でした。

 

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左の↓が勝山城、右の↓が月山富田城。

 

陣城を使った包囲戦、その秀逸なまでの連動性やしくみはもちろん、
その発展史みたいなところに、今ものすごく興味があります。
はじまりは元亀争乱にあるんだろうなあ、といろいろ推察してみたり。。

高屋さん、いろいろありがとうございました。
資料もいただき感謝です。満喫!